Step.7 予算執行について
実際にどのように予算執行を行うのか、特に一括計上対象システムについては、デジタル庁から予算の移替えによる予算配分を受ける必要があります。
執行計画作成から移替えまでの作業フローのイメージは以下のとおりです。
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図3-6
執行計画作成から移替えまでの作業フローのイメージ

ここでは、作業とポイントについて解説します。
執行計画案の作成
【標準ガイドライン関連箇所:第3編第3章第9節】
予算が決定された後、PJMOは「いつの時期」に「何の調達案件」を「いくら使う」のかについて、記載した1年間の執行計画案を作成します。
調達案件毎に執行計画案を作成することは、年度開始以降に予算管理をしていく上で、非常に重要です。調達案件毎に執行計画に記載されたとおりに執行できているか、執行計画の金額より少ないのか、多いのか、という状況を執行計画と執行実績を突き合わせることで、今の予算執行状況を把握することが出来るようになります。
予算執行状況の把握は、各PJMOにおいて重要な意味を持つだけではなく、PMOにおいても重要な意味を持ちます。
プロジェクトによっては、調達後に外部的な要因で変更せざるを得ないことや、セキュリティ対策など、予算要求・編成時に想定していたことと異なる事情が生じ、予算内では収まらない状況が生じることがあります。
その場合、プロジェクト毎の執行状況をPMOが把握し、プロジェクト間の執行計画と執行状況の差異を調整することが可能となります。(ただし、金額の調整にはデジタル庁の同意が必要です。)
また、一括計上対象システムにあっては、その調整を政府全体で行う事が可能です。
このように、執行計画は予算の執行管理をする上での基礎となる資料となります。
執行計画案の調整
【標準ガイドライン関連箇所:第3編第3章第8節】
PJMOが作成した執行計画案はPMOにて集約します。
PMOは提出された執行計画案について、予算額を超過していないか、予算決定時から、内容が変わっていないかをチェックします。
また、すでに調達済・契約済のものがあれば、その金額と執行計画案に記載されている金額と相違がないかについてもチェックが必要です。
以上のチェックを経て、問題がないものであれば良いですが、プロジェクトによっては、予算決定以後に生じた事情により、執行計画の内容を変更せざるを得ないものが出てくることがあります。
その場合、PMOはPJMOから内容を聴取し、必要に応じて資料を徴求するなどして、変更内容が妥当か否か確認し、変更の是非を判断します。また、変更により予算を超過せざるを得ない場合には、プロジェクト間での調整を行うことになります。
PMOは、このように確認・調整をした執行計画案をとりまとめ、一括計上対象システムについてデジタル庁に提出をします。
デジタル庁はPMOから提出された執行計画案をレビュー等により精査し、執行計画を決定し、当該年度の予算配分を行います。
予算の移替え・予算執行管理
予算の移替え
デジタル庁は決定した執行計画の金額を基に、各システムの案件毎の調達時期に応じて、各府省に対し予算の移替えを行います。
予算の移替えについては、財務大臣協議が必要となっておりますので、移替え予定の金額の内容について、財務省主計局への説明が必要です。
年度途中に事情変更により追加の移替えが必要となる場合には、PMOはデジタル庁に執行計画の変更を申請し、デジタル庁において執行計画の変更を行った上で、追加された予算の移替えを受けることになります。
また、落札差額等により移替えられた予算に執行残が出た場合には、デジタル庁において執行計画を変更し、各府省からデジタル庁へ移戻しを行います。
予算執行管理
PMOは移し替えられた予算の範囲内で、各PJMOが適切に執行しているかについて、予算執行管理を行います。
執行計画と執行実績を対比させ、調達案件毎に金額を管理していきます。また、執行計画に記載されている時期と比較し、仮に調達が遅れている場合には、そのプロジェクトが遅延している可能性がありますので、その場合、PMOはPJMOに対し助言等を行います。
執行金額が執行計画額と大きく乖離している場合、その原因を追求するとともに、必要に応じて、翌年度予算要求にその内容を反映させる必要があります。
予算が不足するような状況が発生する場合は、そのプロジェクトの計画に問題があることが想定されますので、再度精査が必要です。逆に、大幅に余剰が出る場合には、予算要求時の見積り方に問題がある可能性があり、その原因を追及することで、翌年度予算要求において、より効率化された予算を組むことが可能となります。
このように、予算執行管理は、そのプロジェクトが置かれている状況を金額面から把握する有用な手段ですので、PMO,PJMOの業務として重要です。