【コラム】PMOの取り組み事例

個々のプロジェクト計画を定めるのはPJMOですが、府省単位でプロジェクトを束ねて、管理、支援するのが府省PMOの役割です。

PMOとは、Portfolio Management Office の略称で、府省の全プロジェクトについて、計画管理、プロジェクト推進責任者等、デジタル人材管理、予算管理、執行管理、データマネジメントの推進、情報資産管理、PJMO支援、ドメイン管理、システム監査管理、政府情報システムに係る文書管理、デジタル人材の業務環境整備、連絡調整窓口、非常時対応を行います。

各省PMOでは、プロジェクトの管理や支援を円滑に行うために、様々な工夫を行っています。その一例をご紹介します。

PMOの機能強化

  1. 「受け身のPMO」から「働きかけるPMO」へ
  1. 新規システム構築時のPMOへの事前相談

PJMOが新規のシステム構築等を行う場合に、PMOが必要に応じて助言・指導を行う。従来は、「PJMOから相談があれば受け付ける」との受動的な対応であったが、事前・前広にPMOに相談をしてもらうように省内へ周知。

  1. 主要プロジェクトの指定

PMOが支援する必要があるシステム案件を省内の主要プロジェクトとして指定し、

PMOがPJMOの定例会へ出席したり、レビュー対応等の支援を実施。

従来は、PJMO側の要請があったものを主要プロジェクトに指定していたが、

PMOがプロジェクトの難易度やPJMOの体制等を踏まえて指定。

  1. ソフトウェア・サポート期限のチェック

ソフトウェアのサポート期限をチェックするルールを導入。PJMOがソフトウェアのサポート期限等を管理しPJMO、PMO双方でチェック。

サポート期限切れが近いものはPMOからPJMOへ予算要求等を行うよう指導。

  1. システム予算のチェック機能の強化 ~予算査定との連携強化~

これまで6月(各局庁が会計部門へ予算要求を提出した後)に行っていたPMOによるシステム予算のヒアリングについて、会計部門との連携を強化して以下を推進。

  1. 新規システムの構築等を対象としたレビュー(2~3月)、全システムを対象とした詳細なヒアリング(4~6月)を実施する早期・詳細なヒアリング方式に見直し。

  2. ヒアリング結果をまとめた意見書については、会計部門での査定に明確に反映。

省内共通基盤の整備

デジタル・ガバメントを効率的・効果的に推進するため、各PJMOがばらばらで対応するのではなく、PMOが企画し、一元的な整備・運用を図る省内共通基盤を整備。

いずれも中長期計画にも位置付け、運用開始を目指して推進中。

  1. 行政手続等の共通申請システム 

利用者の利便性向上のため、当省所管の行政手続・補助金手続をオンラインで申請できる共通的なシステムを構築。

オンライン化に当たっては、利用者視点で、添付書類の削減など手続の改善も検討。

  1. クラウド・プラットフォーム基盤

クラウド・バイ・デフォルトの方針に沿って、省内システムの基盤の集約を図るため、当省独自のクラウド・プラットフォーム基盤を構築。コスト削減、セキュリティや運用保守水準の向上のほか、PJMOの負担軽減が期待。

体制強化・人材育成

  1. PMOの体制強化 

 1名→3名に増員配置。CIO補佐官からの指導・助言を仰ぎながら、業務経験を積ませる等より、属人的でなく組織として機能するPMO体制を構築。

  1. 計画的な人材確保・育成 

 特にPMOを担え得る人材を特定部門の出身者だけに頼らず、省内外から幅広く確保。

 システム業務だけでなく、政策の業務経験も積ませる等により、PMOとしての役割を担える人材を計画的に育成。

  • IT業務を担う職員を新卒で新規採用(一般職)

  • 若手職員の配置、PMOとPJMOの人事交流、独法との人事交流など省内外の人事交流を活発化

  • スキル認定、情報システム統一研修など政府全体の取組を最大限に活用するほか、当省職員の能力のレベルに応じた独自の研修を実施。

  • PMO・PJMO経験者や研修参加者の情報を集約。

  

表:府省ITガバナンス業務年間スケジュール俯瞰図(中~大規模府省モデル)

注)本表はデジタル庁発足前の体制に基づくスケジュールですが、参考として掲載しています。

デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン

実践ガイドブック

(第3編第3章 予算及び執行)

目次

事例・参考の一覧

※事例には当時の役職名やシステム名を使用しているため、現在使用されていない名称が記載されている場合があります。