第7章 用語

以下では、本仕様書についての解釈に紛れが生じないよう、用いられている用語の定義を示した。ここで示す定義はあくまで本仕様書における定義であり、用語によっては、本仕様書以外では別の意味で用いられていることもある。

RFI【あーるえふあい】……情報提供依頼書(request for information)。情報システムの導入や業務委託を行うに当たり、発注先候補の業者に情報提供を依頼すること。調達条件等を決定するために必要な情報を集めるために発行するもので、一般的にはこれを基にRFP(提案依頼書)を作成し、具体的な機能要件の提案業者に求めて発注先の選定に移る。総務省自治行政局地域情報政策室「自治体クラウド導入時の情報システム調達におけるカスタマイズ抑制のためのガイドライン」(平成31年3月29日)より。

RFP【あーるえふぴー】……提案依頼書(request for proposal)。情報システムの導入や業務委託を行うに当たり、発注先候補の業者に具体的な提案を依頼する文書。必要なシステムの概要や構成要件、調達条件が記述されている。総務省自治行政局地域情報政策室「自治体クラウド導入時の情報システム調達におけるカスタマイズ抑制のためのガイドライン」(平成31年3月29日)より。

IaaS【あいあーす】……Infrastructure as a serviceの略。戸籍附票システム等の稼動に必要な仮想サーバ、機材やネットワーク等のインフラをクラウド上のサービスとして提供する形態のこと。自治体クラウドを含むクラウドコンピューティングの利用形態は、「SaaS(software as a service)」、「PaaS(platform as a service)」、「IaaS(infrastructure as a service)」の3つに分類できる。戸籍附票システムが提供する機能については、クラウド上のサービス等として遠隔利用できる。

ICカード【あいしーかーど】……個人番号カード等、情報(データ)の記録や演算をするために集積回路 (integrated circuit )を組み込んだカードのこと。

ID【あいでぃー】……システムの利用時に個人を特定するための番号や文字列等のこと。

「操作者ID」も参照のこと。

あいまい検索【あいまいけんさく】……検索条件が完全に一致しないものの、対象を一定のルールに基づき抽出する検索方法のこと。

アクセス……ソフトウェアやシステム、アプリケーションに格納されている情報へ到達(接続)すること。また、通信回線やネットワークを介して別のコンピュータや機器の操作、格納されている情報を取得、閲覧、編集できるようにすること。

アクセスログ……戸籍附票システムや端末、ソフトウェアに対して、人間や外部のシステムからの操作や要求等を一定の形式で時系列に記録したもの。

アラート……論理的には成立するが特に注意を要する入力等について、注意喚起の表示を経た上で、当該入力等を確定できるもののこと。論理的に成立し得ない入力その他の抑止すべき入力等について、抑止すべき原因が解消されるまで、当該入力等を確定(本登録)できないエラーとは区別される。

EUC【いーゆーしー】……End user computingの略。非定型業務(戸籍附票システム標準仕様で当該機能が提供されていない業務)に対して利活用できる機能。

戸籍附票システムが保有するデータ(戸籍の附票の情報、その他戸籍附票システム内で管理する情報等)の二次利用を可能とするデータの抽出・分析・加工及びこれらのファイルやリストへの出力等の機能を有する。

一部【いちぶ】……同一の戸籍に含まれる一部の者のこと。

「全部」も参照のこと。

一括メンテナンス【いっかつめんてなんす】……複数ユーザの登録及び権限の変更等の処理を、(1件ごとに登録するのではなく、登録・変更内容を記載したCSVファイル等を読み込むことで)1回の操作で完了させること。

一般市区町村【いっぱんしくちょうそん】……政令市以外の市区町村のこと。

異動【いどう】……本仕様書においては、特段の補足がない限りは戸籍の附票における異動を指す。

イベント……戸籍附票システムを構成するサーバ内で発生する事態のこと。

イベント駆動型【いべんとくどうがた】……プログラミング言語において、ユーザやOS等から入出力等の要求が発生した時点で実際の処理を実行するプログラムの動作方法。

イベントログ……戸籍附票システムのシステムイベント(戸籍附票システムを構成するサーバ内で何らかの事態が発生した場合のシステム管理者等へのメッセージ通知)の履歴、情報を記録したもの。

システムイベントに関わる日時、システムイベントの内容及び関わるデータの中身等が記録される。

インフラ……プログラムを稼働させるハードウェアやネットワークのこと。

ディスク装置の容量、メモリ容量、計算速度、ネットワーク速度等の制約のために一括処理の件数に制限が設けられることがある。

Webアプリケーション【うぇぶあぷりけーしょん】……Webサーバのうち、ソフトウェアの実行環境や連携機能等を持つもの。

Webサーバ【うぇぶさーば】……Webシステム上で、利用者側のコンピュータに対しネットワークを通じて情報や機能を提供するコンピュータ及びソフトウェアのこと。

MJ【えむじぇい】……文字情報基盤により整備された文字セットのこと。

「文字情報基盤」も参照のこと。

エラー……論理的に成立し得ない入力その他の抑止すべき入力等について、抑止すべき原因が解消されるまで、当該入力等を確定(本登録)できないもののこと。論理的には成立するが特に注意を要する入力等について、注意喚起の表示を経た上で、当該入力等を確定できるアラートとは区別される。

エラーは、当該内容で本登録することを抑止することが目的であり、本仕様書においては、その実装方法として、エラーメッセージを表示し、次の画面に進めないようにすることも、エラーメッセージの表示によらず、そもそも入力不可とすることで対応することも差し支えないこととしている。また、仮登録段階でエラーメッセージを表示して抑止することも、本登録段階でエラーメッセージを表示して抑止することも、いずれもエラーの実装方法として許容している。

エラーコード……プログラムの起動又は実行が不可能である場合、その内容や原因を表示するためのコード。

OCR【おーしーあーる】……Optical character recognitionの略。活字の文書画像(通常イメージスキャナーで取り込まれる。)を文字コードの列に変換するソフトウェアのこと。光学文字認識ともいわれる。

OS【おーえす】……Operating systemの略。基本ソフトウェアともいわれ、コンピュータを作動させるために不可欠なシステムの入出力や同時並行処理等を管理する複数のプログラムの集合体こと。制御プログラム、言語プロセッサ、ユーティリティーから構成される、基本的な操作環境を提供するソフトウェアの総称。

オープンデータ……何らかの権利に基づく制限がなく、誰でも自由に入手、加工、利用、再配布等ができるように公開されたデータのこと。ソフトウェアで取得・加工したり、他のデータと組み合わせたりして分析可能な汎用的なデータ形式で提供される。

オペレーション……操作者による操作、処理のこと。

改製【かいせい】……法第19条の2に基づき、市町村長は、必要があると認めるときに改製を実施できることとされている。当該戸籍の附票に記載をしていた事項は、当該戸籍の附票の除票の記載事項となる。

改製不適合戸籍の附票【かいせいふてきごうこせきのふひょう】……戸籍情報システムの電算化において、「誤字を使用することができず、本人が文字の変更を認めない場合や確認が取れない場合」等に戸籍がテキストデータ化されないことに伴い附票においてもテキストデータにされずに紙やイメージデータのまま管理がされている戸籍の附票を指す。

外字【がいじ】……各ベンダが提供する文字セット等において、標準では収録されておらず、市区町村が個別に追加した文字のこと。

JIS等の標準規格にない文字をベンダがパッケージ標準に追加している場合も「外字」と呼ぶことがあるが、パッケージ標準にある場合は、当該文字セット等において標準で収録されているため、本仕様書上は「外字」としては取り扱わない。

カスタマイズ……市区町村の業務に合わせて、ベンダがパッケージの機能への追加・変更・削除を行うこと。

方書情報【かたがきじょうほう】……市区町村、大字や小字、地番に続く、アパートやマンション、寮等の住所情報のこと。

ガバメントクラウド……政府情報システムについて、クラウドサービスの利点を最大限に活用することで迅速、柔軟、セキュアかつコスト効率の高いシステムを構築し、利用者にとって利便性の高いサービスを提供するため、デジタル庁が共通的な基盤・機能を提供する複数のクラウドサービス(IaaS、PaaS、SaaS)の利用環境を指す。

仮登録【かりとうろく】……異動情報がシステムに入力され、その内容がいったんシステム上に保存されているが、未審査又は審査中のため決裁に至っておらず、法上、戸籍の附票にまだ記載されていない状態のこと。異動処理が確定されておらず、異動履歴とならない状態であり、システム上は保存されていることから、単なる入力途中の状態とは区別され、また、戸籍の附票にまだ記載されていないことから、本登録とも区別される。

「本登録」も参照のこと。

管理【かんり】……データの設定・保持・修正ができること。

記載【きさい】……職権で行うものであり、戸籍の附票が編製されること、戸籍の附票に記載される個人が追加されることを指す。なお、本仕様書においては、法第17条における記録も内包される。

行政区【ぎょうせいく】……地方自治法第252条の20第1項の規定に基づき、指定都市が、市長の権限に属する事務を分掌させるために、条例で設けている区のこと。

行政事務標準文字【ぎょうせいじむひょうじゅんもじ】……文字情報基盤により整備された文字セット(MJ)に、基幹業務システムのその他の文字セットの文字のうち、MJに同定できない文字であって標準準拠システムの運用上必要な文字としてデジタル庁が指定した文字を加えた文字セットのこと。

  「文字情報基盤」も参照のこと。

クラウド……市区町村が情報システムを外部のデータセンターで保有・管理し、通信回線を経由して利用すること。

「自治体クラウド」及び「広域クラウド」も参照のこと。

グループ利用【ぐるーぷりよう】……利用者個人ではなく、所属部署や担当業務等複数の職員で同一ID、パスワードを使用すること。

検索【けんさく】……個人や戸籍の附票等を選択するため、画面から検索用項目を画面入力して、マッチするものを探す操作のこと。

「照会」も参照のこと。

更改【こうかい】……既存システムを再構築すること。バージョンアップともいう。

公用請求【こうようせいきゅう】……法第20条第2項に基づき、国又は地方公共団体の機関が、法令で定める事務の遂行のために必要である場合に行う戸籍の附票の写しの請求のこと。

個人番号【こじんばんごう】……番号法第7条第1項又は第2項の規定により、住民票コードを変換して得られる番号であって、当該住民票コードが記載された住民票に係る者を識別するために指定されるもののこと。いわゆるマイナンバー。

個人番号カード【こじんばんごうかーど】……氏名、住所、生年月日、性別、個人番号等が記載され、本人の写真が表示され、かつ、これらの事項等が電磁的方法により記録されたカードのこと。いわゆるマイナンバーカード。なお、「マイナンバーカードの呼称について」(平成28年2月5日付け内閣府大臣官房番号制度担当室・総務省自治行政局住民制度課事務連絡)では、国民に広く周知される媒体における個人番号カードに係る表記については、原則として「マイナンバーカード」を使用することとしている。

戸籍情報システム【こせきじょうほうしすてむ】……戸籍事務を扱うためのシステムであり、戸籍の附票事務を扱う「戸籍附票システム」とは別のシステムを指す。なお、「戸籍システム」という名称を使用する場合もあるが、本仕様書においては「戸籍情報システム」としている。

戸籍届出【こせきとどけで】……戸籍法に基づく届出(例:出生届、死亡届)のこと。戸籍法に基づく届出は、本仕様書上は、「届出」ではなく、「戸籍届出」と呼ぶ。

「申出」も参照のこと。

戸籍の表示【こせきのひょうじ】……本籍地及び筆頭者の情報のこと。法第17条に規定された戸籍の附票の記載事項の1つ。ただし、特別の請求又は必要である旨の申出がない限り戸籍の附票の写し等では省略できることとなっている。

戸籍附票宛名番号【こせきふひょうあてなばんごう】……戸籍附票システムにおいて一意に個人を特定する番号を指す。

戸籍の附票記載事項通知【こせきのふひょうきさいじこうつうち】……住所地の市町村長が住民票の記載等をした場合に、本籍地において戸籍の附票の記載の修正をすべきときには、法第19条第1項に基づき本籍地の市町村長に通知することとなっている。

在外選挙制度【ざいがいせんきょせいど】……海外居住者が、外国にいながら国政選挙に投票できる制度であり、日本国籍を持つ18歳以上の者が公職選挙法第30条の5及び6に基づき申請及び登録されることで在外選挙人名簿に登録される。

在外投票人制度【ざいがいとうひょうにんせいど】……海外居住者が、外国にいながら国民投票に投票できる制度であり、日本国籍を持つ18歳以上の者が日本国憲法の改正手続に関する法律第36条及び第37条に基づき申請・登録されることで在外投票人名簿に登録される。

再転入【さいてんにゅう】……かつて、ある市区町村の住民であった者が、元の市区町村に転入すること。

概念上は、住民でなくなってから何年経過しても再転入である。

参照【さんしょう】……データが入力されたテーブルへ必要なデータを問い合わせる操作。

CS【しーえす】……Communication server(コミュニケーションサーバ)の略。各市区町村の住民記録システムと住基ネット又は戸籍附票システムと各市区町村の戸籍附票システムをネットワーク化したシステムを接続するためのサーバのこと。

CSV【しーえすぶい】……Comma-separated valuesの略。テキストデータにおいて各項目のデータをカンマで区切ったファイル形式のこと。

支援措置対象者【しえんそちたいしょうしゃ】……配偶者からの暴力(DV)、ストーカー行為等、児童虐待及びこれらに準ずる行為の被害者で、市区町村に対して住民基本台帳事務におけるDV等支援措置を申し出た者。支援措置対象者の相手方からの「住民基本台帳の一部の写しの閲覧」、「住民票(除票を含む)の写し等の交付」、「戸籍の附票(除票を含む)の写しの交付」の請求・申出があっても、これを制限する(拒否する)措置が講じられる。

J-LIS【じぇいりす】……地方公共団体情報システム機構のこと。地方公共団体情報システム機構法(平成25年法律第29号)に規定された地方共同法人である。出資金は地方公共団体から出資され、法の規定による事務を地方公共団体に代わって行うとともに、情報システムの開発及び運用、教育及び研修、調査研究等の業務を行う。

磁気ディスク【じきでぃすく】……金属やガラス等の薄い円盤型のディスクの表面に磁性体を均等に塗布した記憶媒体。本仕様書においては、これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができるものを含む。HDDやSSD等の外部記憶装置がこれに当たる。

市区町村【しくちょうそん】……市町村及び特別区のこと。指定都市の総合区や行政区については、本仕様書では、法令で指定都市の区及び総合区が市と、区長及び総合区長が市長と見なされる場合は、法令と同様の扱いとしている。

JIS X 0213【じすえっくすぜろにいちさん】……日本語用の文字セット等を規定する日本産業規格(JIS規格)のうち、「7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化拡張漢字集合」のこと。JIS X 0208を拡張したもの。

システムログ……システムが記録する動作履歴であり、OSの稼働中に発生したイベント等を時系列で記録したもの。

自治体クラウド【じちたいくらうど】……自治体が情報システムのハードウェア、ソフトウェア、データ等を自庁舎で管理・運用することに代えて、外部のデータセンターにおいて管理・運用し、ネットワーク経由で利用することができるようにする取組(いわゆる「クラウド化」)であって、かつ、複数の自治体の情報システムの集約と共同利用を行っているものをいう。

自動【じどう】……入力、登録、区別、判断、確定等の処理時に、取り込んだ情報を職員の手を介さず処理できる機能のこと。

住基ネット【じゅうきねっと】……住民基本台帳ネットワークシステムの略。

住民の基本情報を自治体共同の本人認証基盤で管理する方式に整備して、住民基本台帳業務を全国共通で行うために、各市区町村のシステムをネットワーク化したもの。

住基ネット全国サーバ、都道府県サーバ、住基ネットCS(市町村CS)から構成される。

住所【じゅうしょ】……法上の住民の住所は、地方自治法第10条の住民としての住所と同一であり、各人の生活の本拠をいう。

住民基本台帳ネットワークシステム統一文字【じゅうみんきほんだいちょうねっとわーくしすてむとういつもじ】……住基ネットで使用される文字(漢字19,563文字を含む。)のこと。

住民票コード【じゅうみんひょうこーど】……規則第1条により、無作為に作成された10桁の数字と1桁の検査数字を組み合わせて定められた数字のこと。他の住民とは重複しない番号である。

照会【しょうかい】……既に特定した個人や世帯等の詳細な情報について、データベースに問い合わせる操作のこと。

「検索」も参照のこと。

静脈認証【じょうみゃくにんしょう】……手のひらや指等の静脈の形状パターンを読み取り、あらかじめ登録された本人の情報と照合して認証すること。

除票【じょひょう】……消除された戸籍の附票又は改製前の戸籍の附票のこと(法第21条)。

スケジューラ……ある処理を、条件が成立したタイミング(特定時刻の到来・他の処理の終了等)で自動的に実行させる仕組み。

生体認証【せいたいにんしょう】……あらかじめ登録された指紋・掌紋、虹彩、眼球、顔、声紋等、固有の身体的又は行動的情報と照合して認証すること。

生年月日【せいねんがっぴ】……法第17条第5項の「出生の年月日」のこと。「生年月日」のほうが一般的であることから、本仕様書においては、「生年月日」を使用する。

性別【せいべつ】……法第17条第6号の「男女の別」のこと。「性別」のほうが一般的であることから、本仕様書においては、「性別」を使用する。

制御【せいぎょ】……データの演算処理を行う以外の処理をコントロールするのこと。メモリやディスプレイ・画面媒体との入出力やデータの入出力、キーボードやマウスからの操作、ディスプレイやプリンタへの出力を正常に作動させる目的のための操作。

前住所【ぜんじゅうしょ】……当該住民がその市区町村の区域内に住所を定める前の(他市区町村における。)住所のこと。

全部【ぜんぶ】……同一の戸籍に含まれる全員のこと。

操作権限ポリシー【そうさけんげんぽりしー】……操作者等を単位とした利用権限を設定する際の方針のこと。

操作者ID【そうさしゃあいでぃー】……戸籍附票システム利用者の特定に用いられる一意の識別子(利用者、登録者を識別するユーザ名やアカウント名)。

また、当該利用者に対するシステム利用を管理・制約するための識別子でもある。

なお、「個人番号カードアプリケーション搭載システム」では、ID・パスワード方式によるオペレーター認証時の識別子のこと。

操作ログ【そうさろぐ】……戸籍附票システムの利用状況や利用者操作の履歴、情報を記録したもの。

操作が行われた日時と、行われた操作の内容や操作に関わるデータの中身等が記録される。

ダイアログ……入力したワードやメッセージを確認するために操作時に一時的に開かれる小さいウィンドウのこと。ダイアログボックスの略。

単純連番【たんじゅんれんばん】……戸籍附票システムが取り扱う各種番号(履歴番号等)に付番する際、順番に当該番号に1を加える操作(インクリメント)により、機械的に(単純に)新たな番号を付番すること。又は、既に付番された当該番号のこと。

通信ログ【つうしんろぐ】……戸籍附票システムの通信状況や通信の履歴、情報を記録したもの。

通信が行われた日時、行われた通信の内容や通信に関わるデータの中身等が記録される。

データベースサーバ……データベースソフトウェアを稼働させるサーバのこと。

テキストデータ……文字コードで表現できる文字だけで構成されるファイルのこと。文字を編集する機能のみを持つテキストエディタアプリケーションにより、ファイルの読込み、文字の入力、挿入、消去、異動、複写等が可能である。

デジタル手続法【でじたるてつづきほう】……情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るための行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律等の一部を改正する法律(令和元年法律第16号)のこと。

内字【ないじ】……各ベンダが提供する文字セット等において、標準で収録されている文字のこと。

JIS等の標準規格にない文字をベンダがパッケージ標準に追加している場合も、パッケージ標準にある場合は、当該文字セット等において標準で収録されているため、本仕様書上は「内字」として扱う。

「外字」も参照のこと。

二要素認証【にようそにんしょう】……正規の利用者を認証する手段のうち、知識、所有、生体のうち2つの異なる属性を併用する認証方法(2つ以上を併用する認証は、多要素認証という。)。

具体的な認証方式としては、パスワードとUSBトークン、指紋と暗証番号等、2つの異なる原理の認証手段を組み合わせて用いることで、精度と安全性を高める等がある。

「地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」では、「情報システム全体の強靭性の向上」として、「マイナンバー利用事務系においては、原則として、他の領域との通信をできないようにした上で、端末からの情報持ち出し不可設定や端末への多要素認証の導入等により、住民情報の流出を防ぐ。」とある。

認証ログ【にんしょうろぐ】……戸籍附票システムにおける利用者認証の履歴、処理内容を記録したもの。

認証が行われた日時と、行われた認証の内容や認証に関わるデータの中身等が記録される。

バージョン……製品等の改訂、更新を識別するための番号や符号のこと。通常、番号(数字)が大きいほど新しい製品であることを意味する。

ハードコピー……画面表示された情報を(画像データ等の形式で)そのまま記録すること。

バイト……本仕様書では、8ビット(16進数では、00~FF)のこと。

「文字コード」、「ビット」も参照のこと。

パッケージ……特定の市区町村の業務内容、運用を対象に開発したものではなく、業務に共通して必要な機能を汎用品(既製品)として販売しているシステム(戸籍附票システム等)のこと。

バッチ処理【ばっちしょり】……一括処理を行う処理方式のこと。複数の手順からなる処理において、あらかじめ一連の手順を登録しておき、自動的に連続処理を行う処理方式等、複数のパターンがある。

パラメータ……戸籍附票システムの挙動に影響を与える、各種静的・動的な設定のこと。

BMP形式【びーえむぴーけいしき】……Windowsの標準的な画像ファイル形式で、ビットマップ画像を保存するための形式。BMPは、「bitmap」を略したもの。色はモノクロ、16色、256色、1,677万色までをサポートしている。この形式のファイルには「.BMP」という拡張子が付く。

ビット……コンピュータプログラムにおける2進数の1桁(0又は1)のこと。

「文字コード」、「バイト」も参照のこと。

非機能要件【ひきのうようけん】……情報システムやソフトウェアの開発時に定義される要件のうち、機能面以外の要件全般をいう。システムの性能や機能の信頼性、拡張性、運用性、セキュリティ等に関する要件のこと。

Fit&Gap分析【ふぃっとあんどぎゃっぷぶんせき】……事業者の提供するパッケージソフトの機能が、利用者として求める要件に適合(fit)している点と乖離(gap)している点を明らかにし、事業者の提供するパッケージソフトと利用者として求める要件との適合性を判断する分析手法。総務省自治行政局地域情報政策室「自治体クラウド導入時の情報システム調達におけるカスタマイズ抑制のためのガイドライン」(平成31年3月29日)より。

フォント……JIS規格(JIS X 0213等)のようにコンピュータ(情報システム)に表示や印字される文字セット等の図形について、同じ特徴・様式で一揃いの文字の形状をデザインしたもの。また、コンピュータ等で文字を表示・印刷できるように、文字形状をデータとして表したもの。

本仕様書は、文字セット・文字コード・文字符号化方式については規定しているが、特定のフォントを用いることは規定していないため、本仕様書で規定する文字セットが扱えるフォントであれば、IPAmj明朝フォントと異なるフォントを用いることも差し支えない。

符号【ふごう】……(番号制度の文脈で)情報提供ネットワークシステムと情報照会者等間で、個人を一意に特定する番号。住民票コードを元に生成され、情報保有機関ごとに番号が異なり、情報提供ネットワークシステムを通じて情報連携する際に、安全性確保の観点から個人番号に代わって用いられる。戸籍関係情報の情報連携については、法務省は本籍地市町村の戸籍情報システム及び戸籍附票システム通じ、戸籍の附票に記録される4情報(氏名、住所、生年月日及び性別)を用いて住基ネットから情報提供ネットワークシステムを介して取得し、情報提供ネットワークシステム、法務省及び戸籍関係情報の情報照会機関の情報連携を行う際の個人の識別子となる。戸籍法の一部を改正する法律(令和元年法律第17号)による改正後の番号法第9条第3項において、「情報提供用個人識別符号」と定義されているものと同一である。

文字の文脈での「符号」は、「文字コード」を参照のこと。

符号位置【ふごういち】……「文字コード」を参照のこと。

附票【ふひょう】……住所地で作成される住民票を本籍地で作成される戸籍に関連させ、住民票と戸籍の共通記載事項について住民票の記載内容を戸籍の記載内容に一致させて、住民基本台帳の記録の正確性を確保するための帳票。

附票番号【ふひょうばんごう】……戸籍附票システムにおいて一意に戸籍の附票を特定する番号を指す。

プログラム……電子計算機(コンピュータ)に動作をさせるために、順序手順を記載した一連の命令語の集合のこと。

ベンダ……ハードウェアやソフトウェア等の製品やサービスに責任を持つ事業者のこと。

ベンダロックイン……特定ベンダ独自の技術・仕様等に依存することで、他ベンダの提供する同種のシステム、サービス、製品等への乗換えが困難になること。

本籍転属通知【ほんせきてんぞくつうち】……本籍が一の市町村から他の市町村に転属したときは、原籍地の市町村長は、法第19条第3項に基づき、戸籍の附票に記載をしてある事項を新本籍地の市町村長に通知することとなっている。

本登録【ほんとうろく】……異動情報がシステムに入力され、決裁を経てその内容がシステム上に保存されており、法上、戸籍の附票(原票)に記載されている状態。異動処理が確定され、異動履歴となる。また、確定情報となるため、証明書、他業務連携等に反映される。「仮登録」も参照のこと。

本人通知制度【ほんにんつうちせいど】……本人通知を希望する者に対し、住所や本籍のある市区町村に登録し、代理人や第三者からの戸籍の附票の写し等の交付を行った場合、本人に交付したことを通知する制度のこと。

法令に基づくものではなく、各市区町村が独自に要領等を定めて実施している業務である。

マイナポータル……子育てや介護をはじめとする行政手続の検索やオンライン申請がワンストップで実施でき、行政からのお知らせを受け取ることのできるサイト。

ミドルウェア…アプリケーションとOSの中間的な処理を行うソフトウェアのことをいう。戸籍附票システムでは様々なミドルウェアを用いてシステムを構成している。

文字溢れ【もじあふれ】……入力した文字がテキストエリアに表示できる文字数を上回ったときに、対象エリアからはみ出している状態のこと。

文字コード【もじこーど】……コンピュータプログラムは、0と1の列(「ビット組合せ」(bit combination)という。)から成り立っている。そのため、コンピュータプログラムが文字(character)を扱う場合、そのプログラムが扱える文字の範囲と、文字とビット組合せの対応関係が決まっている必要がある。このうち、文字の範囲のことを「文字セット」(character set)といい、文字とビット組合せの対応関係を示したものを「文字コード」(character encoding)という(「文字コード」を、文字セットをも含めた概念として用いることがあるが、本仕様書では、文字セットとは別のものとして定義する。また、個々の文字に振られた値やビット組合せのことを「文字コード」と呼ぶこともあるが、これとも区別する。)。

文字コードの決め方は、ISO/IEC 10646では、文字に直接ビット組合せを割り当てるのでなく、文字に一意の値(「符号位置」(code point)という。)を振った上で、その値とビット組合せを結び付ける方法を別途定義している。文字集合と符号位置の対応関係を示したものを「符号化文字集合」(coded character set)といい、符号位置とビット組合せの対応関係を示したものを「文字符号化方式」(character encoding scheme)という。上記の「文字コード」の定義に従えば、「文字コード」は、「符号化文字集合」と「文字符号化方式」を結び付けたものとなる。「文字符号化方式」には、UTF-8、UTF-16等がある。

以上について具体例で説明すると、例えば、「J」、「邉」の文字は、ISO/IEC 10646では、符号位置としてそれぞれ、U+004A、U+9089(いずれも16進数)が振られている。これが、文字符号化方式の1つであるUTF-8ではそれぞれ、01001010、11101001 10000010 10001001(16進数ではそれぞれ、4A、E9 82 89)、UTF-16ではそれぞれ、00000000 01001010、10010000 10001001(16進数ではそれぞれ、00 4A、90 89)のビット組合せが割り当てられている。この例で示したように、一般に、UTF-8では、英数字が1バイト(8ビット)、仮名や漢字が3バイト(24ビット)となり、UTF-16では、英数字・漢字とも2バイト(16ビット)となることが通常であることから、仮名や漢字を扱うことが多い戸籍附票システムについては、データサイズを抑制するため、通信インタフェースの文字符号化方式をUTF-16とすることとした。

UTF-16では、通常用いられる漢字は2バイトであるが、2バイトの組合せを2つ用いて(すなわち4バイトで)表される文字もあり、この表現を「サロゲートペア」という。例えば、「𫟪」の文字は、ISO/IEC 10646では、符号位置としてU+2B7EA(16進数)が振られており、UTF-16では11011000 01101101 11011111 11101010(16進数ではD8 6D DF EA)のビット組合せが割り当てられている。なお、UTF-8では11110000 10101011 10011111 10101010(16進数ではF0 AB 9F AA)のビット組合せが割り当てられている。

上の例において、「邉」(符号位置:U+9089)と「𫟪」(符号位置:U+2B7EA)は別の文字として扱われているが、「邉」と「邉󠄛」は字形がわずかに異なるものの、単なるデザインの差であるとして区別されていない。しかし、氏名を扱う場合等、実務上、区別する必要がある場合がある。そこで、文字としては同一視される漢字の、細かな字形の差異を特別に使い分けるための仕組みとしてIVS(ideographic variation sequence/selector。字形選択子/漢字字形指示列)があり、「邉󠄛」でいうと、「邉」(符号位置:U+9089)の後に、符号位置がU+E011BであるIVSを付加することで、「邉」とは異なる「邉󠄛」の字形を指し示すこととしている。この場合、UTF-16によるビット組合せ(16進数)は、「邉」が90 89、上記IVSがDB 40 DD 1Bであることから、「邉󠄛」は90 89 DB 40 DD 1Bとなる。

文字情報基盤【もじじょうほうきばん】……文字情報基盤推進委員会による、人名等を正確に表記する必要のある行政業務で用いられる漢字約六万文字を整備して国際標準化を行う事業、また、同事業により整備された一連の成果物をいう。同委員会は、平成22年度に、内閣官房情報通信技術(IT)担当室(現 デジタル庁)、総務省、法務省、経済産業省、文化庁等の関係府省や専門家、産業界関係者が参加し、独立行政法人情報処理推進機構を事務局として設置されたものである。行政機関や行政機関内のシステムごとに外字を作成していた文字の相互参照を可能とすることによって、行政事務の効率を向上し、外字管理コストを削減することを目的としている。

文字情報基盤では、国際規格化を進めることを目的に作成が開始された「IPAmj明朝フォント」、MJ文字集合(約六万文字)の文字(文字情報基盤により整備された文字セットを「MJ」と呼ぶ。)に関する各種データを集めた「MJ文字情報一覧表」、MJ文字集合とJIS X 0213の範囲にある漢字(約一万文字)との結びつきを整理した「MJ文字縮退変換マップ」、MJ文字情報一覧表の文字を様々な条件で検索できる「検索システム」、MJ文字情報一覧表等の文字情報をより活用しやすい形にデータベース化した「文字情報基盤DB」、その他、「文字情報基盤導入ガイド」、「文字情報基盤導入テクニカルスタディ」、「参考:変体仮名一覧」、「導入事例」、「調達仕様書記載例」等が提供されている。

文字セット【もじせっと】……文字の集合のこと。コンピュータに密接に関係する文字集合としては、JIS規格等がある。コンピュータに密接に関係しない文字集合としては、「常用漢字(常用漢字表)」(平成22年内閣告示第2号)、常用漢字に含まれない文字からなる「人名用漢字』(戸籍法施行規則(昭和22年司法省令第94号)別表第2)等がある。

「文字コード」も参照のこと。

文字セット等【もじせっととう】……文字セット・文字コード・文字符号化方式のこと。

文字符号化方式【もじふごうかほうしき】……文字の集合をコンピュータで扱うために、文字に割り当てた番号とコンピュータで扱うための符号へ変換する対応表の方式のこと。「文字コード」を参照のこと。

UTF-16【ゆーてぃーえふじゅうろく】……ISO/IEC 10646で規定された文字符号化方式の1つ。一般に、UTF-16では、英数字・漢字とも2バイト(16ビット)となることが通常である。

「文字コード」も参照のこと。

UTF-8【ゆーてぃーえふえいと】……ISO/IEC 10646で規定された文字符号化方式の1つ。一般に、UTF-8では、英数字が1バイト(8ビット)、仮名や漢字が3バイト(24ビット)となることが通常である。

「文字コード」も参照のこと。

ユニーク……重複がなく、一意であること。

リカバリ……不具合が発生したシステム、サーバ、アプリケーション等を復旧、修復、復元すること。外部記憶装置においては、媒体の破損等でデータが正常に取り出せなくなった場合、可能な限りデータを取り出して保全したり、残りの装置からデータを復元したりする。ソフトウェアにおいては、正常に作動しなくなったOS等を消去し、再インストールして初期状態に戻す。

利用権限【りようけんげん】……システムの利用において業務区分、職位等に基づき付与された権限のこと。

ログ……戸籍附票システムの利用状況やデータ通信等の履歴、情報の記録を取ること。またその記録そのものを指す。

操作やデータの送受信が行われた日時と、行われた操作の内容や送受信されたデータの中身等が記録される。

データ通信の履歴等については、自治体クラウド等によりデータセンターを利用している場合、データセンター事業者によって情報が記録されている。このような場合、SLAとセットでログの運用・管理を実施する等が求められる。

「アクセスログ」、「イベントログ」、「操作ログ」、「通信ログ」、「認証ログ」も参照のこと。

ログイン……コンピュータやネットワーク、オンライン処理で業務を行う際に、操作者の識別情報を入力し、あらかじめ登録された情報との照会を行い利用を開始すること。