処分通知等の到達時期の考え方と到達の確認
処分通知等の到達時期の基本的な考え方について
処分通知等については、到達の時期についても問題となる。特に、不利益処分や申請拒否処分等を想定すると、例えば行政不服審査法(平成26年法律第68号)第18条第1項において、審査請求ができる期間は、原則として処分があったことを知った日の翌日から起算して3月以内[^9]との旨が規定されていることから、処分通知等がいつ到達したか、また、行政機関等が処分通知等の到達を確認できるのか、が重要となる[^10]。
処分通知等の到達に係る考え方については、デジタル手続法第7条第3項において規定されている。同法の解釈上、同項の「電子計算機に備えられたファイル」が具体的にどの部分かについては、各情報システムの内容等に基づき、どの時点において相手方が処分通知等を知り得る状態におかれた(必ずしも相手方が現実に了知することまでも必要とするものではない)とみなせるかという観点で特定することになる。
また、ログが残る情報システムを利用して処分通知等を行った場合、行政機関等は情報システムのログを確認すること等により、処分通知等が到達したことを確認できる。
情報システムを利用する場合
例えば、当該ファイルが読み取り可能な状態[^11]であることを前提に、オンラインストレージを利用して送信する場合は、遅くとも、処分通知等を受ける者による当該オンラインストレージ内のデジタル化された処分通知等のデータのダウンロードが完了した時に到達したものと考えられる。オンラインストレージのサービスの種類によっては、処分通知等を受ける者が処分通知等をダウンロードしたときに、送信者である行政機関等へ電子メール等で通知する機能があるので、必要に応じて活用されたい。
なお、個別の情報システムや手続の状況によっては、ダウンロードしたときよりも前に到達したと考えられることもある。
電子メールで送信する場合
電子メールで送信する場合、行政機関等が到達を確認することは困難であるため、到達の確認を行う場合には、個別の行政手続の運用に応じて方法を検討する必要がある。例えば、電子メールやその他通信手段で返信を求めることが考えられる。
ただし、電子メール等で返信を求める場合は、なりすましによるフィッシング詐欺等として悪用されるおそれがあるため、予防に係る対応が必要であると考えられる。例えば、電子メールの送信者の正当性を担保するために上記4.2に示すような措置を行うことが望ましい。
到達が確認できない場合
オンラインストレージを利用して送信したデジタル化された処分通知等が一定期間を過ぎてもダウンロードされない場合、電子メールを利用して送信した当該処分通知等への返信が無い場合など、当該処分通知等の到達が確認できない場合は、ダウンロードや返信を再度求める連絡(当該連絡は処分通知等には該当しない)をすることや、書面により処分通知等を送付する等により対応することが考えられる。