帳票詳細要件、帳票レイアウト

帳票詳細要件及び帳票レイアウトでは、原則として第3章「1.(7)外部帳票と内部帳票について」にて示したとおり、外部帳票を対象とする。

「(別紙3)帳票詳細要件」では、機能・帳票要件で示した帳票におけるシステム印字項目及び編集条件等をまとめている。

また、「(別紙4)帳票レイアウト」では、帳票詳細要件で示した帳票の様式(レイアウト)をまとめている。

なお、システム印字項目とは、業務システムにて保持している情報を基に編集し印字する項目のことをいい、固定文言等の帳票レイアウトに直接設定されている項目は含まない。

各業務の帳票詳細要件及び帳票レイアウトにおける考え方や留意事項について、以降に示す。

(1)帳票詳細要件の実装類型と記載方針について

(2)帳票様式の留意事項について

(3)帳票印字項目の留意事項について

(4)窓空宛名のシステム印字項目について

(5)その他のシステム印字項目について

(6)帳票レイアウトのユニバーサルデザイン対応について

帳票詳細要件の実装類型と記載方針について

【標準仕様書の考え】

帳票詳細要件及び帳票レイアウトにおける実装類型の取扱いは、第1章「4.(1)標準準拠の基準」の実装類型のとおりであり、システム印字項目毎に「類型1:実装すべき機能(実装必須機能)」「類型2:実装しない機能(実装不可機能)」「類型3:実装してもしなくても良い機能(標準オプション機能)」とする。帳票を出力するか否か自体の実装類型については、第3章「1.機能・帳票要件」の実装類型に従う。

システム印字項目の項目単位における実装類型の取扱いは表 3‑6のとおりである。

システム印字項目の類型項目の取扱い
実装必須システムからの印字ができるように実装する必要がある。
標準オプションシステムからの印字は実装してもしなくても良いが、実装しない場合は帳票レイアウト上の項目も原則設けないこととする。
実装不可システムからの印字は実装不可とし、帳票レイアウト上の項目も原則設けないこととする。

表 ‑ システム印字項目単位の類型の取扱い

帳票詳細要件及び帳票レイアウトの記載方針は、以下のとおりである。

  1. 機能・帳票要件において、実装必須機能及び標準オプション機能として示した帳票について、本仕様書の帳票詳細要件及び帳票レイアウトを定めることとする。内部帳票は基本的にEUC機能等を活用し作成することとするため、本仕様書の帳票詳細要件及び帳票レイアウトは定めない。

なお、標準オプション機能として示した帳票については、第3章「1.(1)記載方針について」に示したとおり、実装してもしなくても良い機能として定義している。

  1. 本仕様書の帳票詳細要件に示されたシステム印字項目は、項目単位の実装類型に従い「必須」「オプション」「不可」欄において該当の類型を示している。

  2. 標準オプションに整理されたシステム印字項目は、実装有無により帳票における印字のバランスが損なわれる可能性があることから、本仕様書の帳票レイアウトには原則(※)示さず、帳票詳細要件の「帳票レイアウト表示」欄において本仕様書の帳票レイアウトの表示有無を示している。

※ 標準オプション項目のうち、印字位置が明らかであり、実装有無により印字のバランスが崩れないと判断したものについては、本仕様書の帳票レイアウトに記載することとする。

【検討の経緯】

標準オプションとして整理されたシステム印字項目は、各ベンダの対応によって変わることから原則として帳票レイアウトに示さず、実装時のベンダの対応に委ねることとした。

帳票様式の留意事項について

帳票様式の留意事項は以下のとおりである。

〇 納付書の様式について

【標準仕様書の考え】

カク公の様式をベースとするものの、カク公/マル公の指定は行わず、いずれも選択可能な納付書の様式として本仕様書の帳票レイアウトに示すこととする。

また、マル公の様式を希望する市区町村向けに、マル公の様式についても「参考」として、本仕様書の帳票レイアウトを示すこととする。

カク公/マル公のマークについて、配置位置の参考として本仕様書の帳票レイアウトに示している。ゆうちょ銀行の取扱いが必要な場合、規格に応じて余白等の調整を行った上で使用することとする。

ペイジーマークについては、ペイジーを導入済みの地方団体のみが使用できる。使用する際は、MPN標準帳票ガイドライン等の仕様書に沿う必要がある。

納付書については、OCRの誤読を防止するため、印字される項目名、枠等をプレ印字しておく必要があり、上述した帳票レイアウトを示した上で、各市区町村において希望する様式を選択し、用紙の作成を実施することを想定している。

【検討の経緯】

税務システムに倣いカク公の様式のみを示していたところ、国民健康保険ではマル公の様式を使用している市区町村も多いとのご意見を検討会委員よりいただいたことから、カク公/マル公の指定は行わないこととした。

また、地方税共通納税システムへの対応は、保険税の対応を先行して機能・帳票要件を整理したところであるが、「地方公共団体への公金納付のデジタル化に向けた取組の実施方針について」(令和5年10月6日地方公共団体への公金納付のデジタル化の検討に係る関係府省庁連絡会議決定)にて、国民健康保険料についても、全国的に共通の取扱いとして、eLTAXを活用した納付を行うことができるよう市区町村に重点的に要請されたことを受けて、保険料についても機能・帳票要件を整理した。

なお、二次元コードの出力は任意であるとのご意見もいただいたため、システムからの二次元コードの出力は必須とした上で、出力有無については、市区町村が選択できることとした。

〇 窓空封筒について

【標準仕様書の考え】

住民へ帳票を送付する際に利用する封筒について、他業務システム含めて統一することを目的として、帳票の宛名領域(以下「窓空宛名」という。)の印字については、住民記録システム標準仕様書において参考として示された位置に合わせることとする。

なお、参考として封筒レイアウトを示すものの、帳票レイアウトに示す窓空宛名の印字位置にあう封筒であれば、封筒の形式は問わないものとする。

ただし、証や納税通知書等に用いる専用の不定形用紙については、用紙サイズが様々であり、宛名領域の印字位置を合わせた場合においても同様の封筒が利用できないことが多いことから対象外とし、A4汎用用紙のみを対象とする。

なお、各帳票がどのような用紙を想定しているかについては、本仕様書の帳票詳細要件において、A4、不定形用紙、はがきのいずれかで記載している。

(参考)宛名部分に対応した封筒レイアウトを図 3‑7に示す。

図 ‑ 住民記録システム標準仕様における宛名の位置

【検討の経緯】

窓空宛名の印字位置や窓空封筒の仕様については、「市区町村により封筒の様式が異なるため、統一的な仕様は不要」とのご意見を検討会委員よりいただいたものの、可能な範囲で他業務システム含めて統一すべきと考え、住民記録システム標準仕様書に合わせてA4汎用用紙についてのみ参考仕様を示すこととした。

〇 帳票レイアウトの位置付けと印字位置について

【標準仕様書の考え】

各市区町村における帳票については、本仕様書の帳票レイアウトに示したものを利用することを前提とする。

ただし、プリンタ機種の違いによる印字位置の微調整等については、帳票カスタマイズではなくシステム導入時に行うセットアップ(設定)に含まれるものとし、その一環として実施することで対応可能とする。

【検討の経緯】

各市区町村における帳票については、原則カスタマイズ不可の方針より本仕様書の帳票レイアウトに示したものを利用することを前提とし、上記のとおりとした。

なお、項目欄が小さい、統一性がないといったご意見や、ユニバーサルデザイン等の独自に努力している市区町村もあり、一律に定めを行うことは避けるべきではないかとのご意見を検討会委員よりいただいたことから、ユニバーサルデザインの対応については、第3章「1.(6) 帳票レイアウトのユニバーサルデザイン対応について」に示す。

帳票印字項目の留意事項について

帳票のシステム印字項目の留意事項は以下のとおりである。

〇 システム印字項目の編集方法について

【標準仕様書の考え】

各システム印字項目の編集方法は表 3‑7のとおりである。

なお、項目固有に編集方法を示す場合は、本仕様書の帳票詳細要件の「印字編集条件など」欄に示す。

※1 日付の表記については、外国人の生年月日は西暦表記とするが、通称名が設定されている場合に和暦とすることは可能とする。

※2 政令市の場合は、都道府県名を省略可能とする機能を標準オプション機能とする。

※3 納入通知書の期別欄については、市区町村によって表記内容が異なることからシステム印字項目として規定せず帳票レイアウトは空欄とするが、プレ印字を想定してシステム印字しないことに加えてシステム印字による編集を行うことも許容する。

【検討の経緯】

日付項目の表記については、検討会委員からは、保険者毎の運用の多様性や職員から住民への説明の負担軽減等の観点から、帳票における年の表記を西暦に統一、あるいは和暦と西暦の併記とするべき、といったご意見をいただいたところ。

一方で、日付項目については、他業務システムにも共通する事項であり、時間を掛けて制度間での整合性を図る必要があるため、現時点では住民記録システムの仕様と乖離が生じない内容にすべきとの見解に至った。

以上を踏まえ、住民記録システム標準仕様書で示されている住民票の仕様と同様、外国人の生年月日のみ西暦とし、他の日付項目の表記は全て和暦とした。

〇 編集条件の記載方法について

【標準仕様書の考え】

本仕様書の帳票詳細要件の「印字編集条件など」欄において、条件の判定等に使用する項目の名称やコード値はベンダの実装方法に委ねられるものであることから、具体的な内容については記載を行わず、項目の用途や例示等を記載することとする。例示については、印字内容のイメージを把握可能とするため、打ち出し形式等を具体的に記載することとする。

例)<一部負担金の割合>打ち出し形式(例)3割 or 2割

【検討の経緯】

ベンダの実装方法により条件の判定等に使用する項目の名称やコード値は様々であることが想定され、また他業務システムの編集条件の示し方にも倣うこととし、上記のとおりとした。

〇 項目名について

【標準仕様書の考え】

A4用紙の帳票における帳票の項目名については、本仕様書に定めている名称を前提とし、変更しないこととする。

また、白紙の帳票でも印字可能とするため、システム印字とすることを必須とする。一方、不定形用紙及びはがきの帳票における帳票の項目名については、システム印字を行わず、項目名や一部項目値がプレ印字された用紙を利用することを可能とする。

なお、項目名に関してはシステム印字を必須とするが、特段の詳細要件はなく帳票レイアウト上のみで確認可能であることから、本仕様書の帳票詳細要件には示さず帳票レイアウトのみに示している。

【検討の経緯】

納付書等の専用用紙やはがきを前提としている帳票も存在すること、項目名をプレ印字している市区町村においては、プレ印字からシステム印字に変更する対応が必要となること等が懸念されるが、「ノンカスタマイズを目標」や「用紙校正に影響するものもあるので、なるべく市区町村間の差異を減らしていくことで用紙作成に係るコストの削減にも繋がるのではないか」といったご意見を検討会委員からいただいたことを受け、まずは可能なものから様式を統一する(白紙での運用に切り替える)ことを見据え、上記のとおりとした。

〇 帳票名について

【標準仕様書の考え】

帳票名については、本仕様書に定めている名称を前提とするが、任意に変更している市区町村も存在する実態があることから、帳票名をマスタ管理した上で、各市区町村の希望の帳票名に変更することを可能とする。

ただし、変更を可能とするものの、意図しない変更が行われることで障害に繋がる可能性があるため、原則としてはシステムの初期設定の際に行うのみに制限する、容易に変更ができないよう権限設定による制御を行う等を市区町村にて検討することとする。

また、帳票へ印字する帳票名の変更を行った場合、本仕様書で示した帳票との紐付けが不明確となる可能性があることから、本仕様書で示す帳票名と大きな乖離(※)が生じないことを前提に変更を可能とする。

※ 一見して本仕様書で示す帳票名と紐づかなくなるほどの乖離。

【検討の経緯】

帳票名の変更については、「意図しない変更が行われてしまう可能性があるため変更不可とすべき」といったご意見をいただいた一方で、「変更を全く認めないことにより各市区町村の運用等への影響が生じる」とのご意見も検討会委員よりいただいたことから、マスタ管理による変更を可能としつつも、容易な変更が行えないような制限を設けることを前提として示すこととした。

〇 帳票に印字する文言について

【標準仕様書の考え】

帳票に印字する住民への通知文や本文等、変更頻度の高い文言については、帳票名と同様の考え方に基づき、対象を帳票詳細要件に定めた上で、文言マスタから設定できることを可能とする。文言マスタとは、帳票上の文章について、市区町村が値を設定することで、その設定した内容が帳票に反映される機能等のことを指す。

一方、変更頻度が低いと考えられる文言(※)については、本仕様書の帳票レイアウトに定めている文言を前提とする。

なお、帳票へ印字する文言の変更を行った場合、帳票名の変更と同様、本仕様書で示した文言との紐付けが分からなくなる可能性があることから、本仕様書で示す文言と大きな乖離が生じないことを前提に変更を可能とする。

※ 変更頻度が低いと考えられる文言

例)・納税通知書における「あなたの税額を以下のとおり決定します。」

・「次頁参照」等

【検討の経緯】

帳票に印字される文言の変更については、標準化の考えに基づき可能な限り標準仕様として統一すべきと検討会委員からご意見をいただいたが、全く変更を認めないことにより各市区町村の運用への影響が生じるとのご意見もあったことから、文言マスタからの設定を可能としつつも、変更の際は本仕様書の内容との乖離が生じないよう注意することを前提として示すこととした。

〇 項目の追加/非表示について

【標準仕様書の考え】

帳票に印字される項目については、標準化の考えに基づき、標準システムの全国標準の様式として定義した帳票レイアウトをベースに、検討会における議論を踏まえ整理してきたことから、各市区町村において項目の追加/非表示を任意に行うのではなく、本仕様書の帳票詳細要件で示した項目を前提とする。

また、ベンダ毎に実装有無が異なる標準オプションの項目については、項目の有無により帳票における印字のバランスが損なわれる可能性があることから、本仕様書の帳票レイアウトでは原則示さないこととし、ベンダにてレイアウトを検討いただくことを前提とする。

【検討の経緯】

項目の追加/非表示については、市区町村の運用によって必要となる項目に差異があるものの、可能な限り標準仕様として統一すべきとのご意見を検討会委員よりいただいており、それでもなお差異があるものについて、検討会委員からのご意見を整理し、本検討会に諮った上で本仕様書に標準オプションの項目として示していることから、それ以上の市区町村で任意の項目の追加/非表示は認めないこととした。

〇 役職名(職務代理者を含む)、首長名、公印の印字について

【標準仕様書の考え】

A4用紙の帳票における役職名(職務代理者を含む。以下本項において同じ。)、首長名、公印については、白紙の帳票でも印字可能とするため、システム印字することを必須とする。システム印字する際の役職名、首長名の印字行数については、帳票間の仕様の統一や、横長になることで印刷スペースに収まらない場合があることを考慮し、2行印字に統一することとする。

不定形用紙及びはがきの帳票における役職名、首長名、公印については、システム印字を必須とせず、プレ印字された用紙を利用することを可能とする。

【検討の経緯】

役職名、首長名、公印については、前述した項目名の印字に関する経緯と同様、可能なものから様式を統一する(白紙での運用に切り替える)ことを見据え、上記のとおりとした。

また、職務代理者の取扱いについて示すべきとのご意見をいただき、役職名と同等の扱いとして、職務代理者を含むことを明記することとした。

〇 印字可能文字数と文字溢れ機能について

【標準仕様書の考え】

帳票へ印字する文字のサイズ及び文字数については、市区町村毎に外国人の氏名等の表記方法や取扱いに差異があることから、特段の定めはしないこととする。

なお、いずれにしても文字溢れが生じるケースがあることから、文字溢れが生じた場合の挙動を統一することを目的に、機能・帳票要件に要件を示すこととする。

【検討の経緯】

帳票に印字可能な文字数を示すべきと検討会委員よりご意見があったものの、上記のとおり文字数の取扱いには市区町村毎に差異があることから、上記のとおりとした。

〇 二次元コードの規格について

【標準仕様書の考え】

業務効率化や住民サービスの向上のために帳票等へ印字する二次元コードについては、各業務特性によって二次元コードに持たせる情報量や帳票に印字できるスペース等によって変わるが、二次元コードの規格については、「ISO(ISO/IEC 18004)」又は「JIS(JIS X 0510)」に限るものとする。

【検討の経緯】

デジタル庁より示された標準仕様書間の横並び調整方針に従い、上記のとおりとした。

窓空宛名のシステム印字項目について

窓空宛名のシステム印字項目の留意事項は以下のとおりである。

〇 宛名ラベルの取扱いについて

【標準仕様書の考え】

住民に帳票を送付する際に使用する窓空封筒が利用できない市区町村も想定されるため、宛名機能の一部として汎用的な宛名ラベルを出力する機能を標準オプション機能として本仕様書の共通の機能・帳票要件及び帳票詳細要件(帳票レイアウト)へ示すこととする。ここでいう宛名ラベルとは、窓空封筒が利用できない場合に代用するための宛名のみを出力して封筒に貼り付ける等して使用するものを指し、シール状のものに限定しない。

また、封筒に封入する際に、宛名を印字したシートを入れることも可能とする。

【検討の経緯】

窓空封筒が使用できない場合を想定して宛名ラベルの機能が必要と考えるものの、利用しない市区町村もあると検討会委員からのご意見もあり、標準オプション機能として示すこととした。

また、帳票毎に宛名ラベルを出力する機能を設けるよりも、対象を限定せずに汎用的に出力できるほうが効率的と考えることから、宛名ラベルは汎用的な機能として示すこととした。

なお、宛名シートについて、「汎用的な宛名シートを出力する機能は示さない」としていたが、「(別紙2)国保_機能・帳票要件_00_共通」の機能「1.7.3 宛名ラベル(宛名シート)出力」に宛名シートの出力機能を示していることと矛盾する記載となっていたため削除した。

〇 送付先の優先順位について

【標準仕様書の考え】

住民へ送付する帳票に印字される宛先の送付先情報については、資格管理・給付管理、賦課管理・収納管理・滞納管理で優先順位が異なり、それぞれ表 3‑8のとおりとする。

上記を前提とするが、該当しない帳票については、帳票詳細要件の「印字編集条件など」欄に優先順位を記載する。

【検討の経緯】

送付先が設定されている場合の宛先の印字優先順位を示すべきとのご意見を検討会委員よりいただいたため、仕様を整理した上で表 3‑8のとおり業務毎の共通的な仕様を示し、該当しない場合は、帳票毎に示すこととした。

また、賦課管理の納税管理人については、「税」の場合は、地方税法第709条及び第711条において規定されているものの、「料」の場合は納税管理人制度の規定がないことから「税」の場合と区別して示してほしいとのご意見をいただき、「料」の場合は対象外とすることを明記した。

〇 送付帳票の対象者について

【標準仕様書の考え】

住民へ帳票を送付する際、帳票の対象者(被保険者、義務者本人)と宛先に印字される送付先の氏名が異なる場合については、宛名領域に「<本人氏名> 様分」を印字することとし、対象の帳票の帳票詳細要件に実装必須又は標準オプション項目として記載する。

なお、本人宛の場合は印字しないこととする。

【検討の経緯】

帳票の対象者を印字するかどうかは市区町村により運用が異なるといったご意見を検討会委員よりいただいたため、帳票毎に必須性を考慮して示すこととした。

〇 カスタマーバーコードについて

【標準仕様書の考え】

市区町村における事務を考慮し、個人宛てかつ大量印刷物においてはカスタマーバーコードの印字が必要であると考えることから、本仕様書では個人宛てかつ大量印刷物を中心に対象帳票の整理を行った上で、カスタマーバーコードを帳票毎に実装必須項目として帳票詳細要件に示すこととする。

【検討の経緯】

カスタマーバーコードの項目追加に関するご意見を検討会委員よりいただき、個人宛てかつ大量印刷物には必要な項目と考えることから、ご意見を考慮した上で対象帳票を整理し必須機能として示すこととした。

〇 郵便区内特別について

【標準仕様書の考え】

郵便区内特別の印字については他業務システムでも示されておらず、印字していない市区町村も多数存在するものの、印字要否の取扱いが郵便局によって異なることから、本仕様書でははがきの帳票に標準オプション項目として帳票詳細要件に示すこととする。

【検討の経緯】

郵便区内特別の印字については、郵便局において印字が必須と示されていると認識しているが、大量印刷物を郵便局へ持ち込む場合は段ボール等での持ち込みになると想定され、その際は送付物一枚一枚に「郵便区内特別」の印字を行わず、段ボールへの記載等により区内特別の郵便割引を受けている市区町村も存在していることから、印字項目としては示さないとしたものの、1通ずつに印字が必要とする郵便局も存在しており、郵便局での対応が地域等で異なるため、標準オプション項目として示すこととした。

なお、封筒を利用する帳票においては「郵便区内特別」とプレ印字された封筒を利用する想定であるため、帳票詳細要件には示さず、はがきの帳票の帳票詳細要件に示すこととした。

〇 簡易書留用バーコード及び簡易書留番号について

【標準仕様書の考え】

住民へ帳票を送付する際に印字する簡易書留用バーコード及び簡易書留番号については、印字が必要となる帳票が主に証関連のみとなることから、資格管理の帳票を対象として該当する帳票詳細要件に標準オプション項目として記載する。

【検討の経緯】

簡易書留用バーコード及び簡易書留番号については郵便料金の割引を可能とするため必要な項目と考えるが、システム印字するケースや、郵便局からシールを受領して貼り付けるケース等、市区町村によって運用が様々想定されることから、標準オプション項目として示すこととした。

〇 返送用登録番号について

【標準仕様書の考え】

返送用登録番号とは、証や通知書等の帳票が返送された際に、封筒を開封せずに該当の対象者を特定するために使用する番号を指すものとする。返送用登録番号については、住民へ送付した帳票が返送された場合に、その後に何らかの事務を行う必要がある帳票を対象に印字することとし、各帳票の帳票詳細要件に標準オプション項目として示すこととする。

なお、返送用登録番号を基に生成するコードについては、ベンダの実装方法に委ねられるものとし規定はしないが、市区町村毎にコード(バーコード・二次元コード等)を印字可能とする。

【検討の経緯】

返送用登録番号については、多数の人口を抱える市区町村において、返送後の事務処理を鑑みて必要な項目と想定されるが、市区町村の運用によって使用しないことも想定されるため、標準オプション項目として示すこととした。

〇 引抜用番号について

【標準仕様書の考え】

引抜用番号とは、宛名番号や通知書番号、連番等のユニークとなる番号であり、通知書等の発送前に、対象外となる帳票を抜き取る時に使用する番号を指すものとする。引抜用番号は、人口規模の大小に関わらず事務処理上必要となる項目であることから必須項目とし、本仕様書の帳票詳細要件において、引抜用番号として想定している項目の「印字編集条件など」欄に「(引抜用番号)」と記載する、あるいはユニークな項目がない場合は「引抜用番号」項目を実装必須項目として示す。

なお、引抜用番号を基に生成するコードについては、ベンダの実装方法に委ねられるものとし規定はしないが、市区町村毎にコード(バーコード・二次元コード等)を印字可能とする。

【検討の経緯】

引抜き事務を実施しない帳票もあることから標準オプション項目とすべきとのご意見も検討会委員よりいただいたが、一意になる番号は帳票として必要であり、この番号が実装されないケースがあると市区町村の運用に影響があることから、必須機能とすることとした。

その他のシステム印字項目について

その他のシステム印字項目の留意事項は以下のとおりである。

〇 押印欄について

【標準仕様書の考え】

押印を求める手続きについては見直しを行い、押印欄は原則不要とする。

ただし、承認や誓約を求めるような帳票についてのみ押印欄をそのまま残し、標準オプション項目とする。

【検討の経緯】

押印欄は全て廃止する方針としている市区町村もあるものの、市区町村によっては必要とする帳票もあるものと考えることから、上記のとおり対象帳票を整理した上で、標準オプション項目として示すこととした。

〇 性別欄について

【標準仕様書の考え】

性別欄については、省令や施行規則に定められているものを除き、原則帳票への印字は行わないこととし、本仕様書の帳票詳細要件及び帳票レイアウトには示さないこととする。

【検討の経緯】

各種証については、以下の観点から省令を改正し、性別欄を不要としている。

  1. 保険医療機関等の窓口でマイナンバーカード又は資格確認書に添えて提出するものであり、被保険者の性別はオンライン資格確認システムをもって確認可能。

  2. 当該証を提示した者が国民健康保険の被保険者であることの確認は、性別欄以外の記載内容をオンライン資格確認システムと照合することで可能。

被保険者向けに出力する申請書の「性別」欄についても、各市区町村の住民基本台帳等により確認が可能であるため、同様に性別欄は不要であると考えられる。

以上より、本仕様書としては性別欄を印字項目として示さないこととした。

ただし、上記資格確認書、その他特別徴収の通知に関する帳票等においては、省令や国民健康保険法施行規則等に記載のとおり、性別を印字する必要があるため、実装必須としている。

〇 通称名について

【標準仕様書の考え】

住民向けの帳票に印字する氏名については、住民毎に本名、通称名を選択できる機能を標準オプション機能として示すこととする。

なお、併記名については表記しないこととする。

【検討の経緯】

外国人が通称名や併記を希望する場合が多数あるとのご意見を検討会委員よりいただいたものの、本名以外の氏名で印字を希望することは外国人に限ったことではないと考えることから、外国人に限定しないこととした。

また、併記名については住民記録システム標準仕様書において定義されないこととなっているため、本仕様書においても表記しないこととした。

〇 文書番号について

【標準仕様書の考え】

文書番号とは、証明書において必要となる発行単位に管理する番号や、各市区町村が任意に利用する文書を識別するための管理番号を指すものとする。

証明書において必要となる番号は、実装必須項目として本仕様書の帳票詳細要件に示すこととし、市区町村が任意に利用する項目については、必ずしも印字する必要がないことから、標準オプション項目として本仕様書の帳票詳細要件に示すこととする。

文書番号が必要と想定される帳票は本仕様書の帳票詳細要件に示しているが、市区町村が必要と判断した場合においては、その他の帳票へ印字することを妨げるものではない。

【検討の経緯】

帳票を識別するための番号は、文書番号や発行番号等の呼び名が混在していたため、本仕様書では文書番号という呼び名で統一することとし、帳票に応じて必要な番号であるのか、任意に利用する番号であるのかを整理した上で、本仕様書に示すこととした。

〇 処理用番号、処理用バーコード等について

【標準仕様書の考え】

印刷封入封緘や引抜きの作業時や帳票間の紐づけ等に使用する処理用番号や、連帳用に使用する検査用連番等については、ユニークな番号であれば運用上問題ないと考えることから、前述した引抜用番号又は返送用登録番号で代用することを前提とし、「処理用番号」等の項目は設けないこととする。

なお、帳票に関する作業を外部委託する際に委託業者側が利用する想定の項目については、市区町村の業務に直接関係がないことから本仕様書では言及しないこととし、処理用バーコード等については本仕様書の対象外とする。ただし、一覧機能やEUC機能を用いて出力したファイルを利用して、封入封緘業者において処理用バーコード等を印字し、封入封緘作業に用いることは可能とする。

【検討の経緯】

処理用バーコード等については、外部委託した場合に封入封緘業者が利用する項目であり、市区町村が利用する項目ではなく、また、外部委託するかどうかは各市区町村の運用により変わるものであると考えるため、本仕様書の対象外とする。

なお、処理用バーコード等の実装を妨げるものではない。

〇 口座番号について

【標準仕様書の考え】

口座番号については、アスタリスクなしでの印字、又はアスタリスクを用いた印字いずれも対応できることとし、どちらの表示方式とするかは選択可能として共通の機能・帳票要件へ記載することとする。

また、口座番号をマスキングする場合、開始位置と桁数を指定して伏せる箇所を設定できることとし、標準オプション機能として本仕様書に示すこととする。

その他口座を示す情報としては、金融機関名称、支店名称(ゆうちょ銀行の場合は”記号”)、預金種別、口座番号(ゆうちょ銀行の場合は”番号” )、口座名義人を印字する。

なお、ゆうちょ銀行の場合の”記号”又は”支店名”(漢数字3文字)、”番号”又は”口座番号”の表記を選択可能とする。

【検討の経緯】

口座番号のマスキングについては、通知書等の外部帳票に口座番号を印字する場合には必要な機能であるため必須機能として示すが、開始位置等を設定する機能は必ずしも必要でないことから標準オプション機能として整理することとした。

〇 料/税の表記について

【標準仕様書の考え】

「料」と「税」の表記は「料」「税」「料(税)」が存在するが、本仕様書の帳票レイアウトにおいては、帳票毎に「料」「税」「料(税)」のいずれで印字するかを示すこととする。

なお、「料」又は「税」の帳票に印字する通知文等の文言が、各市区町村の採用する方式に従って変更となる場合については、文言マスタによる修正を可能とし、対象項目は帳票詳細要件及び帳票レイアウトに示すこととする。対象項目の記載イメージは図 3‑16のとおりである。

【検討の経緯】

「料」「税」「料(税)」の表記が混在しているため統一すべき、とのご意見を検討会委員よりいただき、帳票毎に表記の内容を整理した上で、本仕様書に示すこととした。

〇 文言及び罫線のシステム印字について

【標準仕様書の考え】

通知文や本文等の文言及び罫線については、項目名と同様の考えに基づき、白紙用紙への印字を前提としたA4用紙の場合はシステム印字を必須とし、不定形用紙及びはがきの帳票の場合は、プレ印字された用紙を利用することを可能とする。

なお、文言及び罫線についてはシステム印字を必須とするA4帳票の場合においても、特段の詳細要件はなく帳票レイアウト上のみで確認可能であることから、本仕様書の帳票詳細要件には示さず帳票レイアウトのみに示すものとするが、第3章「2.(3) 帳票印字項目の留意事項について」の「〇 帳票に印字する文言について」のとおり、文言マスタにより設定可能とする文言の場合は帳票詳細要件に示すものとしている。

【検討の経緯】

プレ印字された用紙を利用している市区町村においては変更が必要となること等が懸念されるが、項目名と同様の考えに基づき、可能なものから様式を統一する(白紙での運用に切り替える)ことを見据え、上記のとおりとした。

〇 委任状の押印欄について

【標準仕様書の考え】

各種申請書および過誤納金還付請求書における委任状の押印欄については、住民が記入する項目であることからシステム印字項目を示すための帳票詳細要件に示していないが、市区町村によって要否が分かれることから、機能・帳票要件に委任状欄を設ける機能を標準オプション機能として規定し、市区町村の判断に応じて押印欄を印字しても差し支えないものとする。

【検討の経緯】

各種申請書および過誤納金還付請求書における委任状の押印欄については、市区町村の判断により印字要否を選択可能としてほしいとのご意見をいただいたことから、上記のとおりとした。

帳票レイアウトのユニバーサルデザイン対応について

【標準仕様書の考え】

標準仕様書については原則、標準準拠システムから帳票が出力されることを想定している。ただし、外部印刷委託業者などを活用して帳票のデザインについてユニバーサルデザイン対応を採用しているケースを勘案し、ユニバーサルデザインを考慮した帳票レイアウトもサンプルで提供している。これらの考え方や帳票の取り扱いについては、参考資料「国民健康保険システム 帳票デザイン基本方針書」に記載を行っている。

【検討の経緯】

ユニバーサルデザインに対応した帳票レイアウトを示すべきといったご意見を検討会委員よりいただいたものの、他業務においてユニバーサルデザインに対応した帳票レイアウトを示していないことから、帳票レイアウトは示さないこととした。しかしながら、一定のデザインや考え方を示すことにより、市区町村における検討の負荷の削減や様式の統一についての一助となると考え、参考資料として帳票デザイン基本方針書を示すこととした。