本仕様書の内容

標準準拠の基準

本仕様書の対象は第1章「3.(2)対象範囲」で示したとおりであり、この対象範囲において定義すべき機能・帳票要件について、以下の3類型に分類している。

〇 類型1:実装すべき機能(実装必須機能)

〇 類型2:実装しない機能(実装不可機能)

〇 類型3:実装してもしなくても良い機能(標準オプション機能)

主な考え方は以下のとおりである。

  1. 3類型に分類されていない機能(本仕様書に規定していない機能)は、原則、類型2と同様のものとして位置付ける。

  2. 類型1及び類型3について、システムへの実装方法は問わない。

例)「高齢受給者証を一括出力できること」の要件について、一覧表示画面で確認後に一括印刷する、あらかじめ指定した条件で自動的に一括印刷する、という実装方法は問わない。

表 ‑ 標準化範囲内の機能における類型の分類

分類 類型 説明 市区町村 ベンダ

標準化

範囲内

類型1

実装すべき機能

(実装必須機能)

標準仕様として実装が必須となる機能 利用可能 実装必須
類型2

実装しない機能

(実装不可機能)

標準仕様として実装が不可となる機能

(標準仕様書に明示)

利用不可 実装不可
類型3

実装してもしなくても

良い機能

(標準オプション機能)

オプションとして実装しても良い機能 利用可能 実装任意
-

上記以外

(仕様書に規定しない)

標準仕様書に掲載はしていないが、実装が不可となる 利用不可 実装不可

表 ‑ 類型の考え方

実装すべき機能

(実装必須機能)

全ての市区町村で、

必須機能である/

実装が望ましい

  • 当該機能・帳票がないとシステム化の意義が薄まる/全ての市区町村で効率化や住民サービス向上の効果が得られるため、必須又は実装が望ましい機能・帳票と結論できる。

最適なものとして

合意できる

  • 市区町村の業務運用が複数パターンあることに起因して機能・帳票に差が出ているが、最も効率的な/本来あるべき運用に沿った機能・帳票を定義できる。

  • 法解釈の差異、都道府県条例や運用方式に起因して機能・帳票に差が出ているが、全ての市区町村で利用可能な標準仕様としての機能・帳票を定義できる。

  • 将来的な住民サービス等の在り方や自治体DXの推進施策等を踏まえ、システム実装についての指針を出すべきと判断できる。

実装してもしなくても良い機能

(標準オプション機能)

市区町村によっては、業務上の必要性が認められる/実装が望ましい
  • 全ての市区町村で必須ではないが、政策/条例/住民サービスの実施方式により、一部の市区町村においては必須である。

  • 全ての市区町村で必須ではないが、市区町村の規模によっては対象のデータ数が数万件に達する/市区町村の組織体制(機能を集約している、支所がある等)/外部委託の有無等、当該機能・帳票がないと業務が大幅に非効率になる。

実装しない機能(実装不可機能) 利用頻度が少ないものや代替手段が可能なもの/法改正等により不要となったもの
  • 市区町村の内部で利用する帳票や集計等、EUC機能やExcel等の代替手段があるもの。

  • 法改正や通知等により利用する必要が無くなった管理項目や機能・帳票(未利用となった管理項目はデータ移行の対象外となるため、実装しない機能として扱う。)。

表 1‑3で示した3類型の考え方は次のとおりである。

想定する利用方法

本仕様書では、各ベンダが本仕様書に準拠しているシステムを提供し、各市区町村は、本仕様書に準拠しているパッケージシステムをカスタマイズすることなく利用することを想定している。

市区町村においては、公開された標準仕様書の機能要件や帳票要件を基に、必要に応じてRFI(request for information)やRFP(request for proposal)、さらにはFit & Gap分析により、各ベンダの標準準拠システムの実装方法や操作方法を確認した上で、システムの調達を行うことを想定している。

市区町村の調達仕様書の範囲との関係

本仕様書を用いることにより、国民健康保険において市区町村が実施する事務を運用することは可能であり、本仕様書の標準化範囲については、本仕様書に記載された内容で調達することを前提としている。

しかしながら、市区町村においては、本仕様書の標準化範囲の機能(「第3章3(2)対象範囲」の標準化範囲外の機能等)や他の標準準拠システムと併せて調達することも想定され、市区町村の調達仕様書の範囲と標準仕様書の範囲は必ずしも一致するものではない。この場合であっても、各市区町村の情報システムの調達において、国民健康保険に係る業務が本仕様書に準拠された内容で調達される場合は差し支えないものとする。

例)オールインワンパッケージを採用している市区町村は、住民記録や税務等の分野も併せて調達することになるが、調達仕様書の範囲が本仕様書に準拠された内容を含む場合は差し支えない。

本仕様書の改定

本仕様書は、制度改正に伴う場合や、標準仕様書をより効果的な内容とする場合等を契機として、デジタル庁から示されている考え方に基づき、改定することとなる。