第3 地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化の推進のために政府が実施すべき施策に関する基本的な方針(標準化法第5条第2項第2号)
3.1 標準化対象事務の範囲
○ 標準化対象事務は、標準化法の趣旨を踏まえ、標準化法第2条第1項に規定する「情報システムによる処理の内容が各地方公共団体において共通し、かつ、統一的な基準に適合する情報システムを利用して処理することが住民の利便性の向上及び地方公共団体の行政運営の効率化に寄与する事務」であるかという観点から、選定する。
なお、統一・標準化の取組を進める中で、地方公共団体の業務効率化や住民サービスの利便性向上に資するなど、新たに標準化対象事務を追加することが標準化法の趣旨・目的に合致する場合には、地方公共団体や事業者の意見を丁寧に聴きながら選定について検討を進める。
○ 標準化対象事務の単位は、法令の規定の構造や、地方公共団体における業務フローやシステムの状況を踏まえて設定する。
(1) 地方公共団体以外の者が整備又は運用する主たる責任を有するシステム(以下「外部システム」という。)に係る事務については、標準化対象事務から除く。
(2) 地方公共団体が行っている独自施策のうち次に掲げるものについては、標準化対象事務の中に位置付ける。
① 標準準拠システムのパラメータの変更により実現可能であるものについては、標準機能又は標準オプション機能(5.1.1.1で定める標準オプション機能をいう。以下同じ。)として、標準化対象事務の中に位置付ける。
② 国の調査又は地方公共団体からの提案により、独自施策をパターン化した結果、標準的な機能として実現可能なもの(当該独自施策を実施している団体が極めて少数等により、費用対効果が極めて小さいものを除く。)については、標準オプション機能として、標準化対象事務の中に位置付ける。
(3) 標準化対象事務と標準化対象外事務(標準化対象事務の範囲に含まれない事務をいう。以下同じ。)について区別が明確になるように、標準仕様書においてツリー図を作成する。ツリー図は、業務全体の事務を俯瞰し、標準化対象外事務を可能な限り列挙する。
○ 地方公共団体情報システムの標準化に関する法律第二条第一項に規定する標準化対象事務を定める政令(令和4年政令第1号)及び地方公共団体情報システムの標準化に関する法律第二条第一項に規定する標準化対象事務を定める政令に規定するデジタル庁令・総務省令で定める事務を定める命令(令和4年デジタル庁令・総務省令第1号)について、標準化基準の検討過程を通じて、標準化対象事務を追加する必要が生じた場合には、標準化基準の変更を行う前に、当該制度所管省庁の協力の下、総務省がデジタル庁とともに改正を行う。
3.2 標準準拠システムの機能等に係る必要な最小限度の改変又は追加
○ 標準化法第8条第2項は、地方公共団体において、「標準化対象事務以外の事務を地方公共団体情報システムを利用して一体的に処理することが効率的であると認める」ときは、「当該地方公共団体情報システムに係る互換性が確保される場合に限り、標準化基準に適合する当該地方公共団体情報システムの機能等について当該事務を処理するため必要な最小限度の改変又は追加を行うことができる」旨規定している。
○ 地方公共団体が行っている独自施策のうち、標準化対象外事務において、地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化の目標等を踏まえると、標準準拠システムのカスタマイズについては、原則として不可であり、標準準拠システムとは別のシステムとして疎結合で構築することが望ましく、真にやむを得ない場合に限るものとする。
3.3 推進体制
3.3.1 制度所管省庁の役割及び連携
○ 地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化の取組における制度所管省庁の主な役割分担は、次のとおりとする。
(1) 制度所管省庁は、所管する事務が効率的かつ効果的に実施されるようにする観点から、機能標準化基準の策定及び変更を行う。
(2) デジタル庁は、情報システムの整備及び管理の基本的な方針の作成及び推進に関すること等を所掌する観点から、機能標準化基準を策定及び変更する制度所管省庁を支援するとともに、各標準化対象事務間で整合するよう調整を図りながら、総務省とともに、標準化法第7条第1項に基づき定める基準(以下「共通標準化基準」という。)の策定及び変更を行う。
(3) 総務省は、国と地方公共団体との連絡調整に関することを所掌する観点から、デジタル庁や制度所管省庁、都道府県知事、市長又は町村長の全国的連合組織(地方自治法(昭和22年法律第67号)第263条の3第1項に規定する全国的連合組織で同項の規定による届出をしたものをいう。以下「地方3団体」という。)と協力して、各地方公共団体が標準準拠システムに円滑に移行できるよう支援する。
○ 制度所管省庁は、上記の役割分担の下、デジタル庁を司令塔として、地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化を効率的かつ効果的に推進するよう、相互に協力する。
3.3.2 地方公共団体の基幹業務等システムの統一・標準化に関する関係省庁会議
○ 地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化の取組を円滑に進めるため、デジタル庁が事務局となって、地方公共団体の基幹業務等システムの統一・標準化に関する関係省庁会議(以下「関係省庁会議」という。)を定期的に開催し、制度所管省庁における取組の進捗管理や情報共有等を行う。詳細は関係省庁会議において別途定める。
3.4 標準化法に基づく意見聴取等
3.4.1 基本方針の作成及び変更に係る意見聴取(標準化法第5条第4項)
○ 基本方針の案を作成又は変更しようとするときは、あらかじめ、地方3団体その他の関係者の意見を聴く。
3.4.2 標準化基準の策定及び変更に係る意見聴取等(標準化法第6条第3項及び同第7条第3項)
○ 標準化基準の策定又は変更に当たっては、デジタル庁が別途定める方法により、その検討過程を公開し、多様な地方公共団体の実情や進捗をきめ細かく把握するため、地方公共団体や事業者から幅広く意見の聴取を行う。
○ また、標準化基準の案については、意見公募を行うなど地方公共団体その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずる。
3.4.3 その他の意見聴取等
○ 上記のほか、地方公共団体への意見聴取等については、6.3.1のとおりとする。
○ また、地方公共団体の基幹業務システムの統一・標準化の取組を円滑に進めるため、デジタル庁は、標準準拠システムの開発又は販売・導入を行う事業者から構成される基幹業務システムの統一・標準化推進のための事業者協議会を開催する。