5. ガバメントクラウドの利用終了について
地方公共団体は、利用権付与契約の有効期間の終了、中途解約、解除等により、クラウド環境及びクラウドサービスの利用を終了する場合、デジタル庁が示す所定の手続きを行う。
他方、地方公共団体は、ガバメントクラウドに格納し自ら管理するデータをあらかじめ自らの責任において消去する。データ消去を行わないままクラウド環境及びクラウドサービスを終了し、データ消去を行うことが不可能となった場合、地方公共団体はその責任を負う(利用権付与契約第十八条)。
(i) 地方公共団体とCSPの間に直接の契約関係がないため、地方公共団体はCSPの契約不履行責任を直接追及することができない。ただし、民事責任においては、契約上の債務者の故意又は過失と信義則上同視すべき第三者の故意又は過失があった場合、債務者に故意又は過失ありとする「履行補助者の故意・過失」の考え方があるところ、デジタル庁の裁量で起用したCSPに故意又は過失があった場合には、信義則上デジタル庁に故意又は過失ありとしてデジタル庁が地方公共団体に対して契約不履行の責任を負うとされることがありうる。
(ii) CSPは民間向けクラウド利用契約において契約不履行の賠償責任の上限額を設定しており、デジタル庁との契約でも同様の設定が行われている。したがって、地方公共団体が上記(i)のようにデジタル庁に請求できる契約不履行に基づく損害賠償請求額について、デジタル庁がCSPから受領できた賠償金額を上限とすることにも合理性がある。