第1章 データ要件・連携要件の標準について

1.1 データ要件・連携要件の標準とは

(1) 標準化法における位置づけ

 本仕様書は、地方公共団体情報システムの標準化に関する法律(令和3年法律第40号)(以下「標準化法」という。)第7条第1項に規定する「共通する基準」のうち、標準化法第5条第2項第3号イ(電磁的記録において用いられる用語及び符号の相互運用性の確保その他の地方公共団体情報システムに係る互換性の確保に係る事項)に関するものについて規定するものである。

(2) データ要件の標準

 データ要件の標準とは、機能標準化基準(地方公共団体情報システム標準化基本方針(以下「基本方針」という。)3.3.1に規定する機能標準化基準をいい、当該機能標準化基準に基づき作成する標準仕様書を含む。以下同じ。)を実現するために必要なデータのレイアウト(データ項目名、型、桁数等の属性を定義したもの)の標準である。

ただし、システム制御やシステム運用に必要なデータ項目は、標準準拠システム(基本方針2.1に規定する標準準拠システムをいう。以下同じ。)のプログラムの構造に係るものであり、標準準拠システムを提供する事業者の競争領域に関わるものであることから、データ要件の標準の対象とはしない。

標準準拠システムは、当該システムが保有するデータを、データ要件の標準に定めるとおり、任意のタイミングで入出力することができるようにしなければならない。

ただし、標準準拠システムのデータベースの構造その他の実装方法については、標準準拠システムを提供する事業者の競争領域とし、必ずしも、データ要件の標準に定めるとおりとする必要はない。

(3) 連携要件の標準

連携要件の標準とは、各標準準拠システムが機能標準化基準を実現することができるよう、かつ、標準準拠システム以外のシステムと円滑なデータ連携を行うことができるよう、標準準拠システムから、他の標準準拠システム及び標準準拠システム以外のシステム(以下「標準準拠システム等」という。)に対し、データ要件の標準に規定されたデータ項目を、データ連携するための要件((a)どのような場合に、(b)どのデータを、(c)どの標準準拠システム等に対し、どのように提供(Output)又は照会(Input)するかについての要件)とそのためのデータ連携機能の標準である。

標準準拠システムは、連携要件の標準に定めるとおり、システムを実装しなければならない。

ただし、事業者が複数の標準化対象事務に係る標準準拠システムを、1つのパッケージとして一体的に提供する場合においては、当該パッケージ内におけるデータ連携については当該事業者の責任において対応することとし、必ずしも、データ連携機能の要件に定めるとおり、データ連携機能を実装する必要はない。

(4) データ要件・連携要件の標準の効果

① 連携や移行の円滑化

 標準準拠システムがデータ要件・連携要件の標準に適合することにより、連携やデータ移行が円滑化し、庁内外のデータ連携がより容易となるとともに、地方公共団体が、性能・コスト等によりすぐれた標準準拠システムを提供する事業者に、自由に変更できる環境を実現する。

② 拡張性の向上

 標準準拠システムがデータ要件・連携要件の標準に適合することにより、標準化されたデータの取り込みに対応したアプリケーションに対して連携することを迅速かつ円滑に行える拡張性を有することとなる。

③ 標準準拠システムの保証(適合確認)

 データ要件・連携要件の標準を作成することにより、基幹業務システムが標準化基準に適合しているかどうかの確認を、データの観点から保証できる環境を実現する。

1.2 データ要件・連携要件の標準の対象範囲

(1) 対象範囲

データ要件・連携要件の標準に適合しなければならないシステムの対象は、標準化法第2条第1項に規定する標準化対象事務に係る基幹業務システムである。

具体的には、児童手当、子ども・子育て支援、住民基本台帳、戸籍の附票、印鑑登録、選挙人名簿管理、固定資産税、個人住民税、法人住民税、軽自動車税、戸籍、就学、健康管理、児童扶養手当、生活保護、障害者福祉、介護保険、国民健康保険、後期高齢者医療、国民年金に係る基幹業務システムが対象となる。

なお、固定資産税、個人住民税、法人住民税及び軽自動車税に係る基幹業務システムについては、これらに関する収納管理及び滞納管理に係る基幹業務システムを含む。

また、サブユニット(基本方針5.1.1.2に規定するサブユニットをいう。以下同じ。)については、各基幹業務システムの標準仕様書に規定されるサブユニット単位で、データ要件・連携要件の標準に適合する必要がある。

地方公共団体情報システム共通機能標準仕様書で規定する共通機能についても、連携要件の標準に適合しなければならない。具体的には、申請管理機能、住登外者宛名番号管理機能、団体内統合宛名機能、統合収納管理機能、統合滞納管理機能が対象となる。

(2) 機能標準化基準との関係

データ要件・連携要件の標準は、機能標準化基準を実現するために必要不可欠なものであることから、各標準化対象事務の機能標準化基準との整合性を確保しなければならない。

具体的には、次のとおりである。

① データ要件の標準と各標準化対象事務の機能標準化基準との関係

データ要件の標準において規定されているデータ項目は、各機能要件の標準において当該データを利用することとしている機能の機能ID等が必ずリンクしている。

各機能要件の標準の「管理項目」において規定されているデータ項目は、標準準拠システムの実装において必ず保持すべきデータ項目であり、データ要件の標準と整合性を確保するため、データ要件の標準においても必ず規定している。

② 連携要件の標準と各標準化対象事務の機能標準化基準との関係

連携要件の標準において規定されている連携機能は、各標準化対象事務の機能標準化基準において、どの事務の標準準拠システムからどの事務の標準準拠システム等に対し、どのような連携がされるかについて、具体的に記載されており、必ずリンクしている。

(3) 標準準拠システム以外のシステムとの関係

標準準拠システムと情報連携する標準準拠システム以外のシステムには、標準化対象外の事務を実現するためのシステム(独自施策システムや外部システム等)や標準化対象外機能(明示的に標準化の対象外としている施策に係る機能)等を実現するためのシステムがある。

これらのシステムと標準準拠システムとの関係は、次のとおりである。

① 標準準拠システム以外のシステム(外部システムを除く。)との関係

 標準準拠システム以外のシステム(外部システムを除く。以下①において同じ。)は、標準準拠システムと情報連携する場合には、原則、標準準拠システムとは別のシステムとして疎結合する形で構築することになる。

 この場合、標準準拠システムと標準準拠システム以外のシステムとの間の連携については、「3.3 独自施策システム等連携仕様」のとおりとする。

 

② 外部システムとの関係

標準準拠システムと外部システムとの連携に当たっては、標準準拠システムのデータ要件・連携要件に関する標準化基準との整合性を確保しなければならない。

具体的には、連携要件の標準において、次のとおり規定する。

(a) 当該外部システムにおいて、統一的なインターフェース仕様がある場合は、連携するデータ及び連携のためのインターフェースについては、「(連携する)外部システムに係る接続仕様書によること」と規定する。

(b) 当該外部システムにおいて、統一的なインターフェース仕様がない場合は、「連携するデータ項目は、基本データリストに規定するデータ項目の範囲内で対応すること」と規定する。