第3部 情報の取扱い

3.1 情報の取扱い

3.1.1 情報の取扱い

目的・趣旨

業務の遂行に当たっては、情報の作成、入手、利用、保存、提供、運搬、送信、消去等(以下本款において「利用等」という。)を行う必要があり、ある情報のセキュリティの確保のためには、当該情報を利用等する全ての職員等が情報のライフサイクルの各段階において、当該情報の特性に応じた適切な対策を講ずる必要がある。このため、職員等は、情報を作成又は入手した段階で当該情報の取扱いについて認識を合わせるための措置として格付及び取扱制限の明示等を行うとともに、情報の格付や取扱制限に応じた対策を講ずる必要がある。

なお、国の行政機関における秘密文書の管理に関しては、文書管理ガイドラインの規定を優先的に適用した上で、当該ガイドラインに定めが無い情報セキュリティ対策に係る事項については、本統一基準の規定に基づき、適切に情報が取り扱われるよう留意すること。また、独立行政法人及び指定法人における機密性3情報の管理に関しては、本統一基準の規定に基づき対策を講ずること。

遵守事項

(1) 情報の取扱いに係る規定の整備

(a) 統括情報セキュリティ責任者は、以下を全て含む情報の取扱いに関する運用規程を整備し、職員等へ周知すること。

(ア) 情報の格付及び取扱制限についての定義

(イ) 情報の格付及び取扱制限の明示等についての手続

(ウ) 情報の格付及び取扱制限の継承、見直しに関する手続

(2) 情報の目的外での利用等の禁止

(a) 職員等は、自らが担当している業務の遂行のために必要な範囲に限って、情報を利用等すること。

(3) 情報の格付及び取扱制限の決定・明示等

(a) 職員等は、情報の作成時及び機関等外の者が作成した情報を入手したことに伴う管理の開始時に、格付及び取扱制限の定義に基づき格付及び取扱制限を決定し、明示等すること。

(b) 職員等は、情報を作成又は複製する際に、参照した情報又は入手した情報に既に格付及び取扱制限の決定がなされている場合には、元となる情報の機密性に係る格付及び取扱制限を継承すること。

(c) 職員等は、修正、追加、削除その他の理由により、情報の格付及び取扱制限を見直す必要があると考える場合には、情報の格付及び取扱制限の決定者(決定を引き継いだ者を含む。)又は決定者の上司(以下本款において「決定者等」という。)に確認し、その結果に基づき見直すこと。

(4) 情報の利用・保存

(a) 職員等は、利用する情報に明示等された格付及び取扱制限に従い、当該情報を適切に取り扱うこと。

(b) 職員等は、機密性3情報について要管理対策区域外で情報処理を行う場合は、課室情報セキュリティ責任者の許可を得ること。

(c) 職員等は、要保護情報について要管理対策区域外で情報処理を行う場合は、必要な安全管理措置を講ずること。

(d) 職員等は、保存する情報にアクセス制限を設定するなど、情報の格付及び取扱制限に従って情報を適切に管理すること。なお、独立行政法人及び指定法人における職員等は、機密性3情報を機器等に保存する際、以下の措置を講ずること。ただし、独立行政法人及び指定法人において、機密性3情報について国の行政機関と同等の取扱いを行っている場合は、国の行政機関と同等の措置を講ずることをもって代えることができる。

(ア) 機器等に保存する場合は、インターネットや、インターネットに接点を有する情報システムに接続しない端末、サーバ装置等の機器等を使用すること。

(イ) 当該情報に対し、暗号化による保護を行うこと。

(ウ) 当該情報を保存した機器等について、盗難及び不正な持ち出し等の物理的な脅威から保護するための対策を講ずること。

(e) 職員等は、USBメモリ等の外部電磁的記録媒体を用いて情報を取り扱う際、定められた利用手順に従うこと。

(5) 情報の提供・公表

(a) 職員等は、情報を公表する場合には、当該情報が機密性1情報に格付されるものであることを確認すること。

(b) 職員等は、閲覧制限の範囲外の者に情報を提供する必要が生じた場合は、当該格付及び取扱制限の決定者等に相談し、その決定に従うこと。また、提供先において、当該情報に付された格付及び取扱制限に応じて適切に取り扱われるよう、取扱い上の留意事項を確実に伝達するなどの措置を講ずること。

(c) 独立行政法人及び指定法人における職員等は、機密性3情報を閲覧制限の範囲外の者に提供する場合には、課室情報セキュリティ責任者の許可を得ること。

(d) 職員等は、電磁的記録を提供又は公表する場合には、当該電磁的記録等からの不用意な情報漏えいを防止するための措置を講ずること。

(6) 情報の運搬・送信

(a) 職員等は、要保護情報が記録又は記載された記録媒体を要管理対策区域外に持ち出す場合には、安全確保に留意して運搬方法を決定し、情報の格付及び取扱制限に応じて、安全確保のための適切な措置を講ずること。独立行政法人及び指定法人における職員等が、機密性3情報を要管理対策区域外に持ち出す場合には、暗号化措置を施した上で、課室情報セキュリティ責任者が指定する方法により運搬すること。ただし、他機関等の要管理対策区域であって、統括情報セキュリティ責任者があらかじめ定めた区域のみに持ち出す場合は、当該区域を要管理対策区域とみなすことができる。

(b) 職員等は、要保護情報である電磁的記録を電子メール等で送信する場合には、安全確保に留意して送信の手段を決定し、情報の格付及び取扱制限に応じて、安全確保のための適切な措置を講ずること。独立行政法人及び指定法人における職員等が、機密性3情報を機関等外通信回線(インターネットを除く。)を使用して送信する場合には、暗号化措置を施した上で、課室情報セキュリティ責任者が指定する方法により送信すること。ただし、独立行政法人及び指定法人において、機密性3情報について国の行政機関と同等の取扱いを行っている場合は、国の行政機関と同等の措置を講ずることをもって代えることができる。

(7) 情報の消去

(a) 職員等は、電磁的記録媒体に保存された情報が職務上不要となった場合は、速やかに情報を消去すること。

(b) 職員等は、電磁的記録媒体を廃棄する場合には、当該記録媒体内に情報が残留した状態とならないよう、全ての情報を復元できないように抹消すること。

(c) 職員等は、要機密情報である書面を廃棄する場合には、復元が困難な状態にすること。

(8) 情報のバックアップ

(a) 職員等は、情報の格付に応じて、適切な方法で情報のバックアップを実施すること。

(b) 職員等は、取得した情報のバックアップについて、格付及び取扱制限に従って保存場所、保存方法、保存期間等を定め、適切に管理すること。

(c) 職員等は、保存期間を過ぎた情報のバックアップについては、前条の規定に従い、適切な方法で消去、抹消又は廃棄すること。

3.2 情報を取り扱う区域の管理

3.2.1 情報を取り扱う区域の管理

目的・趣旨

サーバ装置、端末等が、不特定多数の者により物理的に接触できる設置環境にある場合においては、悪意ある者によるなりすまし、物理的な装置の破壊のほか、サーバ装置や端末の不正な持ち出しによる情報の漏えい等のおそれがある。その他、設置環境に関する脅威として、災害の発生による情報システムの損傷等もある。

したがって、執務室、会議室、サーバ室等の情報を取り扱う区域に対して、物理的な対策や入退管理の対策を講ずることで区域の安全性を確保し、当該区域で取り扱う情報や情報システムのセキュリティを確保する必要がある。

遵守事項

(1) 要管理対策区域における対策の基準の決定

(a) 統括情報セキュリティ責任者は、要管理対策区域の範囲を定めること。

(b) 統括情報セキュリティ責任者は、要管理対策区域の特性に応じて、以下の観点を全て含む対策の基準を運用規程として定めること。

(ア) 許可されていない者が容易に立ち入ることができないようにするための、施錠可能な扉、間仕切り等の施設の整備、設備の設置等の物理的な対策。

(イ) 許可されていない者の立入りを制限するため及び立入りを許可された者による立入り時の不正な行為を防止するための入退管理対策。

(2) 区域ごとの対策の決定

(a) 情報セキュリティ責任者は、統括情報セキュリティ責任者が定めた対策の基準を踏まえ、施設及び執務環境に係る対策を行う単位ごとの区域を定めること。

(b) 区域情報セキュリティ責任者は、管理する区域について、統括情報セキュリティ責任者が定めた対策の基準と、周辺環境や当該区域で行う業務の内容、取り扱う情報等を勘案し、当該区域において実施する対策を決定すること。

(3) 要管理対策区域における対策の実施

(a) 区域情報セキュリティ責任者は、管理する区域に対して定めた対策を実施すること。職員等が実施すべき対策については、職員等が認識できる措置を講ずること。

(b) 区域情報セキュリティ責任者は、災害から要安定情報を取り扱う情報システムを保護するために物理的な対策を講ずること。

(c) 職員等は、利用する区域について区域情報セキュリティ責任者が定めた対策に従って利用すること。また、職員等が機関等外の者を立ち入らせる際には、当該機関等外の者にも当該区域で定められた対策に従って利用させること。